東洋紡、約30億円投じて敦賀事業所にセラコン用離型フィルム製造設備を増設

 東洋紡は12月4日、セラミックコンデンサー(以下、セラコン)市場の拡大に伴い、敦賀事業所に30億円を投資し、セラコン用離型フィルムの製造設備を増設、2019年7月から製造を開始すると発表した。

 セラコン市場は、IoTの進展やAIの導入によるデータ通信量の大幅な増加により、急速に拡大している。現在、約7,000億円の市場は、年率10%の成長が見込まれ、2020年には1兆円になると予測されている。そのセラコン世界市場の50%以上を国内メーカーが占めている。中でも超小型(0.66mm×0.3mm以下)のセラコンは、ハイエンド品として位置づけられ、その大半は国内メーカーで製造されている。東洋紡は、セラコン製造時に必要不可欠な離型フィルムを製造・加工している。今後の需要の増大に対応するため、敦賀事業所に30億円を投資して加工設備を増設する。

 東洋紡は、ハイエンド品の製造工程で使用される離型フィルムを、原反フィルム製造から離型加工まで一貫して製造することができる唯一のメーカー。ハイエンド品に必要な平滑性に優れたフィルムを製造する独自技術と、高度なクリーン環境を維持できる加工設備を保有している。今後、独自技術を生かしたハイエンド品のセラコン用離型フィルムの販売を加速し、2021年までに売上高の倍増を目指す。また、需要の増大に応じて、さらなる投資も検討していく。

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