花王は11月24日、台湾現地法人である、花王(台湾)股●有限公司が新竹工場(台湾 新竹縣)の敷地内で建設を進めていた、ビューティケア製品の新生産棟が完成し、竣工したと発表した。初期投資額は、約33億円。
花王は近年、国内外で生産能力の増強を進め、新工場の建設や生産ラインの増設を行っている。このほど完成した新生産棟は、台湾で成長が著しい花王のビューティケア事業において供給能力を強化させるために建設した。既存の設備とあわせた新竹工場のビューティケア製品の生産能力は、従来の約2倍になる。
花王(台湾)の新竹工場は、2009年3月に、台湾のビューティケア業界の生産設備として初めてGMP(*注)認証を取得した工場。新生産棟ではより高機能・高品質な製品を生産できるように、さらに高度な設備を設置するとともにクリーンルームを備え、台湾のビューティケア業界でトップレベルの製造環境基準を実現した。
新生産棟ではまず、「ビオレ」「メンズビオレ」などのスキンケア製品、「エッセンシャル」「リーゼ」などのヘアケア製品の生産を行うが、今後の事業展開に応じて生産品目を拡大していく予定。
花王グループが2017年からスタートした4カ年の中期経営計画「K20」では、2020年までの成長戦略のひとつとして、「アジアコンシューマープロダクツ事業の拡大と利益率アップ」を挙げている。今回の新生産棟の竣工は、「K20」の達成と、将来のグローバル事業をさらに発展させるうえで重要な布石のひとつ。
花王グループはこれからも、人財や研究資産、設備などの資産をグローバルに最大活用するとともに、新たな資産の構築も行なうことによって利益ある成長を進め、『グローバルで存在感のある会社「Kao」』をめざす。
*注:GMP(Good Manufacturing Practice「適正製造規範」):原材料の入荷から生産、出荷に至る全過程において、製品が安全に作られ、一定の品質が保たれるようにするための製造工程管理基準
<花王(台湾)新竹工場 概要>
社名:花王(台湾)股●有限公司
操業:1981年
代表者:工場長 劉 建賢(Liu,Chien_hsien)
出資比率:花王株式会社 92%、個人投資家 8%
敷地面積:約58,000㎡(うち、ビューティケア新生産棟:4階建、敷地 約2,800㎡、延床 約8,600㎡)
事業内容:スキンケア製品、ヘアケア製品、衣料用洗剤、サニタリー製品などの生産
※●印の文字は人偏に「分」の文字