日立金属、約30億円投じて圧延用ロールと構造用鋳鋼品の生産能力を増強

 日立金属は11月15日、㈱日立金属若松において、熱延鋼板圧延用鋳造ロールと構造用鋳鋼品の生産能力増強に向けた設備投資を実施すると発表した。設備投資額は約30億円。

 日立金属グループは、現在、2018年度を最終年度とする中期経営計画において、より高い成長性が見込まれる分野への集中を進めており、ロール事業では国内製造拠点への集約を進めている。その一環として、日立金属若松で拡張に向けて隣接地を取得するとともに、熱延鋼板圧延用鋳造ロールおよび構造用鋳鋼品の生産能力を増強することにした。

 自動車の軽量化の進展に伴い、高抗張力鋼(ハイテン)をはじめとする高級鋼板の需要はますます増えることが予想され、高級鋼板の製造に欠かせない高品質・高性能なロールの需要が高まっている。

 日立金属若松は、日立金属ロール事業の中核となる製造子会社。熱延鋼板圧延用鋳造ロールで、日本国内トップのシェアを持ち、技術開発力でも世界に先駆けてハイス系複合ロールを開発するなど、業界をリードしている。今回の投資により生産能力を2割増強する。

 また、日立金属は、建築部材等に使用される構造用鋳鋼品を生産しているが、今回、鋳鋼量産製造技術をさらに進歩させることにより安全・環境を配慮し生産性を高め、大型製品の対応も可能とする設備を整える。投資により生産能力を4割増強する。

<投資内容>

対象拠点:株式会社日立金属若松

投資金額:約30億円

投資内容:鋳造・加工設備、土地取得、建屋

稼働時期:2018年度下期

<株式会社日立金属若松の概要>

所在地:福岡県北九州市若松区北浜一丁目9番1号

代表者:取締役社長 岩崎 俊弥

事業内容:圧延用ロール製造、射出成形機用シリンダの製造、セラミックス及びその応用品の製造、鋳鋼構造品及び関連部品の加工

資本金:6,500万円

設立年月日:2004年10月

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