日本産業機械工業会、4~9月受注は10%増、上半期では3年ぶりに上回る

 日本産業機械工業会が11月13日に発表した平成29年度上半期(4~9月)の産業機械受注総額は、前年同期比110.1%の2兆3,603億円となり、年度上半期としては3年ぶり、年度半期としては3期ぶりに前年同期を上回った。内需は、前年同期比111.8%の1兆5,941億円となり、年度上半期としては3年ぶり、年度半期としては3期ぶりに前年同期を上回った。外需は、前年同期比106.8%の7,662億円となり、年度上半期としては3年ぶり、年度半期としては5期ぶりに前年同期を上回った。

<需要部門別受注状況>

(1)内需

 [1]製造業:食品、繊維、はん用・生産用、自動車、その他製造業の増加により、前年同期比109.4%の5,774億円となり、年度上半期としては2年ぶり、年度半期としては3期ぶりに前年同期を上回った。

 [2]非製造業:電力の増加により、前年同期比115.5%の4,865億円となり、年度上半期としては3年ぶり、年度半期としては3期ぶりに前年同期を上回った。

 [3]民需計:[1]と[2]を加算した民需の合計は、前年同期比112.1%の1兆640億円となり、年度上半期としては2年ぶり、年度半期としては3期ぶりに前年同期を上回った。

 [4]官公需:国家公務、地方公務が増加し、前年同期比113.2%の3,687億円となり、年度上半期としては2年連続、年度半期としては4期連続で前年同期を上回った。

 [5]代理店:前年同期比107.4%の1,613億円となり、年度上半期としては2年連続、年度半期としては4期連続で前年同期を上回った。

 なお、内需で増加した機種は、ボイラ・原動機(125.7%)、鉱山機械(108.1%)、化学機械(含冷凍)(101.6%)、タンク(112.4%)、プラスチック加工機械(117.5%)、ポンプ(105.4%)、圧縮機(108.7%)、送風機(114.8%)、運搬機械(101.8%)、金属加工機械(165.8%)、その他機械(114.1%)の11機種であり、減少した機種は、変速機(84.6%)の1機種である(括弧の数字は前年同期比)。

(2)外需

 アフリカ、オセアニアで増加し、前年同期比106.8%の7,662億円となった。

 なお、外需で増加した機種は、化学機械(冷凍含)(131.4%)、プラスチック加工機械(148.1%)、ポンプ(111.5%)、圧縮機(143.1%)、運搬機械(164.6%)、変速機(101.7%)、金属加工機械(124.9%)の7機種であり、減少した機種は、ボイラ・原動機(75.3%)、鉱山機械(57.5%)、タンク(70.9%)、送風機(59.6%)、その他機械(75.5%)の5機種である(括弧の数字は前年同期比)。

<機種別受注状況>

(1)ボイラ・原動機:食品、電力の増加により、前年同期比103.6%の5,975億円となり、年度上半期としては3年ぶり、年度半期としては3期ぶりに前年同期を上回った。

(2)鉱山機械:窯業土石、鉄鋼の増加により、同101.9%の106億円となり、年度上半期としては2年ぶり、年度半期としては2期連続で前年同期を上回った。

(3)化学機械(冷凍機械を含む):食品、はん用・生産用、電気機械、官公需、外需の増加により、同109.9%の6,199億円となり、年度上半期としては3年ぶり、年度半期としては3期ぶりに前年同期を上回った。

(4)タンク:石油・石炭の増加により、同105.0%の58億円となり、年度上半期としては2年ぶり、年度半期としては2期連続で前年同期を上回った。

(5)プラスチック加工機械:自動車、その他製造業、外需の増加により、同133.7%の1,327億円となり、年度上半期としては2年ぶり、年度半期としては2期連続で前年同期を上回った。

(6)ポンプ:非鉄金属、情報通信機械、官公需、外需、代理店の増加により、同106.7%の1,785億円となり、年度上半期としては2年ぶり、年度半期としては3期ぶりに前年同期を上回った。

(7)圧縮機:はん用・生産用、外需、代理店の増加により、同122.3%の1,305億円となり、年度上半期としては2年ぶり、年度半期としては2期連続で前年同期を上回った。

(8)送風機:電力、運輸・郵便、代理店の増加により、同109.1%の124億円となり、年度上半期としては2年ぶり、年度半期としては3期ぶりに前年同期を上回った。

(9)運搬機械:繊維、自動車、運輸・郵便、官公需、外需の増加により、同120.5%の2,147億円となり、年度上半期としては4年連続、年度半期としては3期連続で前年同期を上回った。

(10)変速機:建設、運輸・郵便、官公需の減少により、同87.5%の220億円となり、年度上半期としては2年連続、年度半期としては2期ぶりに前年同期を下回った。

(11)金属加工機械:鉄鋼、非鉄金属、金属製品、自動車、外需の増加により、同150.4%の774億円となり、年度上半期としては2年ぶり、年度半期としては2期連続で前年同期を上回った。

(12)その他機械:官公需の増加により、同103.3%の3,579億円となり、年度上半期としては2年連続、年度半期としては3期連続で前年同期を上回った。

    最近の産業機械の需要部門別受注状況(平成29年度上期)