川崎重工、5MW級で世界最高効率の純国産ガスタービン「M5A」を販売開始

 川崎重工業は11月7日、5MW級の純国産高効率ガスタービン「M5A」の開発を完了、国内および海外で販売を開始すると発表した。

 「M5A」は、5MW級ガスタービンでは世界最高の発電効率32.6%を達成し、同機を用いたPUC50Dコージェネレーション(熱電併給)システムはクラス最高の総合効率84.5%。この高い総合効率により、エネルギーコストの低減とCO2排出量の削減を実現する。

 また、環境性能においても、最新のドライ低エミッション(DLE)技術により、窒素酸化物(NOx)排出量は52.5ppm(O2=0%)を達成している。さらに、メンテナンス性では、オーバーホール交換作業の効率化を図り、中間点検を簡易点検(ボアスコープ点検)とすることで、年間稼働時間を向上させている。

 「M5A」は、川崎重工が長年培ってきた産業用中小型ガスタービンの開発技術を結集した。全世界で累計11,000台以上の納入実績のある発電用ガスタービン開発の経験や実績をベースに最新の技術を投入し、信頼性を確保している。

 エネルギーへの関心は世界各地で高まっており、中でもガスタービンエンジンを用いたコージェネレーションシステムは、効率面や環境面から高い注目を集めている。「M5A」は、国内外で特に需要の多い5MW級の市場において、トップクラスの性能を有する機種であり、多くの需要が見込まれる。

 川崎重工は、日本をはじめ、欧州、アジアの各現地販売拠点を活用し、ガスタービン事業を積極的に展開していく。

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