本田技研、約32億円投じてバングラデシュに二輪車新工場の建設を開始

 本田技研工業(Honda)のバングラデシュにおける二輪車生産・販売合弁会社であるバングラデシュホンダ(以下、BHL)は11月6日、さらなる生産・販売台数拡大を目的に、新工場の建設を決定し、ムンシゴンジ県で鍬入れ式を実施したと発表した。式典には、バングラデシュ政府よりアミール・ホセイン・アムー工業大臣、日本政府より泉 裕泰駐バングラデシュ日本国大使を招き、Hondaからは、青山真二アジア・大洋州本部長、石井祐一朗BHL社長らが参列した。

 BHLは、2013年にバングラデシュでの二輪車組立を開始した。新工場は、2018年後半に完成車組立能力10万台の規模で稼動を開始、その後、順次生産能力を拡大し、2021年までに20万台にする予定。

 今回、新工場の建設にあたり、ムンシゴンジ県アブドルモネム経済特区に、広さ10万㎡の土地を購入。工場建設、土地購入などの投資額は約23億タカ(約32億円。1円=1.361タカ)、稼働開始時の同工場の従業員数は約340名を予定している。

 バングラデシュ政府は今年、二輪車産業の活性化に向けて現地調達促進を図る一方、現地生産・部品調達を拡大させる企業に対する輸入部品関税の引き下げを実施した。それにより、二輪車の販売価格が下がる傾向にあり、市場は急激に拡大している。Hondaは、今後さらに現地での生産活動を強化することで二輪車産業の発展に協力し、また、質が高く求めやすい、魅力的な商品を顧客に提供することで、バングラデシュ社会に貢献していく。

・本田技研工業株式会社 執行役員 アジア・大洋州本部長 青山真二のコメント

 「多くの人口をもち、安定して成長する経済に支えられたバングラデシュの二輪車市場は、今後も大きく拡大する可能性をもつ有望な市場です。バングラデシュ政府の現地調達拡大施策にあわせ、Honda二輪車の現地生産を拡大し、産業全体の活性化に貢献していくとともに、お客様のニーズに応えるため、お求めやすい多様な商品を提供してまいります」

・BHL社長 石井祐一朗のコメント

 「二輪車市場は急拡大をしており、パーソナルな交通手段を提供することの重要性を実感しています。今後、市場の成長スピードに合わせて生産体制を強化していく一方、国内の販売網も強化し、より多くのお客様に、Hondaの商品を提供できる環境を整備してまいります」

<バングラデシュホンダ/Bangladesh Honda Private Ltd.概要>

設立:2012年12月

本社所在地:バングラデシュ ガジプール

資本金:6億1000万タカ

出資比率:本田技研工業株式会社 70%、Bangladesh Steel and Engineering Corp. 30%

代表者:社長 石井 祐一朗

事業内容:二輪車および部品の輸入・製造・販売

生産能力:既存工場(ガジプール)8万台/年、新工場(ムンシゴンジ県アブドルモネム経済特区)10万台/年(立ち上がり時)

生産機種:CD80、Dream Neo110、LIVO110、CB Shine125、CB Trigger150

従業員数:約190名(2017年11月時点)

 ニュースリリース