住友重機械、4~9月受注は15%増の3,858億円、建機など好調、通期売上見通しは前回より700億円増の7,800億円

 住友重機械工業が10月31日に発表した2018年3月期第2四半期(4~9月)連結業績によると、受注高は、産業機械及び環境・プラントの部門を除く全ての部門で増加し、前年同期比15%増の3,858億円、売上高は、産業機械及び環境・プラントの部門を除く全部門で増加し、前年同期比12%増の3,553億円となった。

 損益面は、産業機械及び環境・プラントの部門を除く全ての部門で増加し、営業利益は同56%増の290億円、経常利益は同59%増の289億円、親会社株主に帰属する四半期純利益は同51%増の198億円となった。

住友重機械工業2017年第2四半期部門別の受注・売上・営業利益

住友重機械工業の決算補足情報 (2017年度第2四半期)

 なお、環境・プラント部門のエネルギープラント事業において、英国エイメックフォスターウィラー社(Amec Foster Wheeler plc. 以下AFW)の循環流動層(CFB)ボイラ事業取得のためオランダのFW エナジー社(FW Energie B.V. 以下FW)の株式取得が6月23日に完了し、FWを子会社化した。AFWの保有するCFBボイラ事業の技術及びノウハウを取得することで、より高度な技術の提供、並びに全世界での事業展開が可能となった。

 2018年3月期連結業績については、需要が増加している油圧ショベル事業、中小型の減・変速機及びロボット用精密減速機、プラスチック加工機械の市況が好調であることに加えて、新規取得したボイラ事業の連結化により、5月9日公表値を上方修正。売上高7,800億円(前回予想7,100億円)、営業利益600億円(同510億円)、経常利益590億円(同490億円)、親会社株主に帰属する当期純利益390億円(同320億円)となる見通し。

■部門別概況

<機械コンポーネント部門> 国内、欧米、中国の中小型の減・変速機及びロボット用精密減速機の市況が堅調に推移し、また大型の減・変速機の市況も回復基調となったことから、受注、売上とも前年同期に比べ増加した。この結果、受注高は561億円(前年同期比11%増)、売上高は512億円(同5%増)、営業利益は53億円となった。

<精密機械部門> プラスチック加工機械は、中国での電気電子関連需要が増加し、国内及び欧州市場も堅調に推移したことから、受注、売上とも前年同期に比べ増加した。その他機種は、半導体関連機種や極低温冷凍機が増加したことから、受注、売上とも前年同期に比べ増加した。この結果、受注高は865億円(同19%増)、売上高は768億円(同10%増)、営業利益は78億円となった。

<建設機械部門> 油圧ショベル事業は、中国及び国内他で需要が増加したことから、受注、売上とも前年同期に比べ増加した。建設用クレーン事業は、北米市場が回復傾向にあることや、日立住友重機械建機クレーン株式会社を連結子会社化したことなどから受注、売上とも前年同期に比べ増加した。この結果、受注高は1,224億円(同53%増)、売上高は1,256億円(同41%増)、営業利益は83億円となった。

<産業機械部門> 受注は、産業機器事業は鍛造プレス他が増加したものの運搬機械事業及びタービン事業は減少したことから、前年同期に比べ減少した。売上は、産業機器事業は医療関連が増加したものの運搬機械事業及びタービン事業は減少したことから、前年同期に比べ減少した。この結果、受注高は402億円(同15%減)、売上高は385億円(同19%減)、営業利益は30億円となった。

<船舶部門> 船舶事業は、市況低迷が継続し前年同期と同じく新造船の受注はなかった。また引渡しは前年同期においては2隻だったが、当期は3隻の引渡しだった。この結果、受注高は前年同期並みの79億円、売上高は183億円(同24%増)、営業利益は20億円となった。

<環境・プラント部門> 受注は、エネルギープラント事業はバイオマス発電設備が増加したものの大規模な灰処理設備が減少したことから前年同期に比べ減少した。また、水処理プラント事業は新設・改良工事案件とも堅調だったことから前年同期に比べ増加した。これらにより全体では前年同期に比べ受注は減少した。売上は、水処理プラント事業は増加したもののエネルギープラント事業は減少したことから、前年同期に比べ減少した。この結果、受注高は688億円(同7%減)、売上高は410億円(同8%減)、営業利益は16億円となった。

<その他部門> 受注高は38億円(同1%増)、売上高は39億円(同1%増)、営業利益は11億円となった。

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