オークマ、4~9月受注は27%増、通期売上7.6%増の1,750億円に上方修正

 が10月30日に発表した2018年3月期第2四半期(4~9月)連結業績によると、受注高は978億5,500万円(前年同期比26.7%増)、売上高は829億2,400万円(同9.5%増)となった。上期後半にかけて受注が増加したことに伴い、売上高も前回予想を上回った。営業利益は86億5,800万円(同28.8%増)、経常利益は90億8,700万円(同34.6%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は58億6,600万円(同41.4%増)となった。上期好調を受けて通期業績も売上高で前回予想比100億円増の1,750億円、営業及び経常利益で同35億円増の195億円、純利益で同25億円増の125億円に引き上げた。

 オークマ2017年度第2四半期データ

 工作機械需要は、米国は自動車や航空機関連からの需要が引き続き堅調で、オイル・ガス関連からの需要も水準は低いものの発現してきている。欧州も自動車や航空機関連からの需要が堅調だった。中国は、電気・精密分野からの需要が急激に高まるとともに、自動車、建設機械、ロボット、一般産業機械など幅広い業種で設備投資が進んだ。

 国内は、好調な半導体製造装置関連からの需要に加え、自動車、建設機械、油圧機器、ロボット関連からの需要も好調だった。中小企業の設備投資も、政府の補助金効果に加え、生産性向上に向けた投資や好調業種からの需要に応える設備増強の動きも加わり、堅調に推移した。オークマでは付加価値の高い製品・サービスの提供と、IoTを活用したオークマスマートファクトリーの取り組みを積極的にPR、受注・売上・収益の拡大に努めた。

 今後についても工作機械市況は好調が続くと想定。北米は自動車や航空機関連からの需要は今後も好調が見込まれる。オイル・ガス関連からの需要は、原油相場の影響を大きく受けるものの、緩やかに増加する見込み。欧州は、自動車や航空機関連は堅調が続き、「Industrie4.0」に触発された設備投資が増加すると予想。中国は「中国製造2025」の取り組みにより、自動化・無人化を目指した高付加価値マシンの需要が今後も伸びると予想される。国内は、中堅・大手企業では国内工場をマザー工場と位置付ける動きが広まり、設備投資は今後も堅調が予想される。中小企業においても、生産性向上や高付加価値加工に向けて、将来の成長を見越した設備投資の動きが続くと想定している。

 オークマでは、中国・アジア新興国での販売・サービス体制を強化するとともにGTS (GlobalTechnical Support)の活用により有望顧客の開拓を進めていく。また、北京と台湾の生産工場に新機種を投入し、中国を始め新興国市場での拡販を推進していく。DS2(Dream Site2)のフル稼働により、製造リードタイムの短縮と生産性向上を実現していく。そして、他の工場でも新生産システムの展開による高効率生産と、新物流システムの効果を発揮させて、製造コストの削減に繋げていく。

 2018年3月期連結業績は、前回発表を上方修正した。売上高1,750億円(前回発表1,660億円、前期比7.6%増)、営業利益195億円(前回160億円、前期比25.3%増)、経常利益195億円(前回160億円、前期比22.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益125億円(前回、100億円、前期比22.1%増)となる見通し。

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