タダノ、国内外とも需要減少で4~9月売上は8.8%減の828.8億円

 ㈱タダノが10月30日発表した2018年3月期第2四半期(4~9月)連結業績によると、売上高は828 億8,000万円(前年同期比8.8%減)となった。売上減少に伴う売上総利益の低下により、営業利益は85 億4,800万円(同15.3%減)、経常利益は83 億8,600万円(同16.3%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は59 億6,900万円(同14.4%減)となった。

 タダノ17年第2四半期データ

 4~9月における建設クレーン業界は、日本は復旧復興・防災減災・インフラ老朽化対策・民間建設投資等により稼働は堅調なものの、オペレーター不足に加え、中古価格の低迷、新モデルに対する様子見もあって、需要は減少した。海外はオーストラリア・ロシアに回復の動きは見られるものの、全体として需要は減少した。

 日本向け売上高は建設用クレーンが減少、車両搭載型クレーンと高所作業車が増加し、478 億9,500万円(前年同期比3.7%減)、海外向け売上高は需要減少のなか、新規顧客の開拓に注力したものの、349 億8,400万円(同15.0%減)となった。

 2018年3月期連結業績見通しについては、売上高1,750億円(前期比2.6%減)、営業利益170億円(同8.0%減)、経常利益165億円(同10.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益110億円(同7.4%減)と前回予想を据え置いた。

■セグメント別の状況

1)日本:日本向けは、建設用クレーンが減少、車両搭載型クレーンと高所作業車の売上が増加。一方、海外向けが減少し、売上高は676 億6,200万円(前年同期比1.7%減)、営業利益は81 億1,400万円(同3.6%減)となった。

2)欧州:建設用クレーン売上は、欧州域内が減少、欧州域外が増加で、売上高は161 億8,800万円(同20.8%減)、営業利益は5,400万円(同91.4%減)となった。

3)米州:建設用クレーン需要が減少するなか、新規顧客の開拓など拡販に注力し、売上高は126 億2,400万円(同0.9%減)、営業損失は3,600万円(前年同期は1 億6,400万円の利益)となった。

4)その他:建設用クレーン需要が減少し、新規顧客の開拓など拡販に注力したものの、売上高は50 億5,100万円(同36.8%減)、営業損失は1,600万円(前年同期は2 億6,000万円の利益)となった。

*なお、セグメント別とは、当社及び連結対象子会社の所在地別の売上高・営業利益であり、仕向地別売上高とは異なる。

■主要品目別の状況

1)建設用クレーン:日本向け売上は、需要が減少し、競争が激化するなか、拡販に注力したものの、機種構成の変化等の影響もあり、181 億6,000万円(同19.0%減)。海外向け売上は、需要減少のなか、新規顧客の開拓に注力したものの、275 億1,900万円(21.2%減)となった。この結果、建設用クレーンの売上高は456 億7,900万円(同20.4%減)となった。

2)車両搭載型クレーン:日本向け売上は、トラック需要横ばいのなか、拡販に注力した結果、搭載率の上昇もあり、92億3,600万円(同3.9%増)。海外向け売上は、東南アジア・中東向けの販売に注力した結果、8 億3,800万円(同29.3%増)となった。この結果、車両搭載型クレーンの売上高は100 億7,400万円(同5.7%増)となった。

3)高所作業車:インフラ点検用途のニーズを背景に好調なレンタル業界に加え、通信業界の設備投資の拡大もあり、高所作業車の売上高は121 億1,700万円(同11.9%増)となった。

4)その他:部品、修理、中古車等のその他の売上高は150 億800万円(同13.9%増)となった。

 ニュースリリース