ファナックとPFN、AI技術を活用した射出成形機の予防保全機能を共同開発

 ファナックと㈱Preferred Networks(以下PFN)は10月25日、ディープラーニングを工作機械に適用する新しい事例として、ファナックの電動射出成形機であるロボショットα-SiAシリーズの予防保全を行う「AIバックフローモニタ」を共同開発、来年1月より受注を開始(予定)すると発表した。

 開発した AIバックフローモニタは、射出成形機の消耗品(逆流防止弁)の摩耗状態をディープラーニングで評価・予測し、消耗品が「壊れる前に知らせる」機能。従来は、樹脂の逆流状況を示すデータ波形の形状変化を人間が見て、逆流防止弁の摩耗状態と交換時期を推測していた。

 今回、ディープラーニング技術を活用してこのデータ波形を高度に分析することで摩耗量を数値化し、逆流防止弁の適切な交換時期を知らせることが可能になる。また、「Edge Heavy」の特徴を活かしてクラウドを必要としないことも特徴で、ROBOSHOT-LINKi上で主なデータ処理を行う。

 この AIバックフローモニタはロボショットのオプションとして提供され、予防保全による稼働率の向上を実現する。

 また、同機能を搭載したロボショットを、国際プラスチックフェア2017(10月24日~10月28日に幕張メッセにて開催)に出品する。

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