NTN、回転フリクションを50%低減する「低フリクションハブベアリングII」を開発

■走行時の回転フリクションを50%低減し、車両燃費を約0.42%改善

 NTNは10月24日、年々強化が進む温暖化ガスの排出規制に貢献する、回転フリクションを50%低減した「低フリクションハブベアリングII」を開発、東京ビッグサイトで10月27日~11月5日に開催される「東京モーターショー2017」に出展すると発表した。

 日本や米州、欧州、新興国でも環境規制の導入や強化が進むなか、ハイブリッド車や電気自動車(EV)など低燃費車の需要がますます高まっている。それに伴い、車両走行時のエネルギー削減も重視され、車軸を支えるハブベアリングに対しても燃費効率や電費効率をより高めるため、さらなる回転フリクションの低減が求められている。

 NTNは、これまで低フリクショングリース、シールのしゅう動面改良、シール専用低粘度グリースなどの採用により、回転フリクションを従来品比で大幅に低減したハブベアリングを開発し、市場展開してきた。

 このほど、シール構造を新たに設計し、形状を工夫することで、耐泥水性を損なうことなく回転フリクションを従来品比で50%低減し、車両燃費も約0.42%改善する「低フリクションハブベアリングII」を開発した。

 シールの先端リップは耐泥水性を確保するため、リップを3枚接触させる構造が一般的だが、開発品はさらなる低フリクション化のため、接触する枚数を削減した。接触枚数を減らすことで生じる耐泥水性の低下に対しては、シール部にラビリンス構造(すきま)を設けるとともにシール形状を工夫することで高い耐泥水性を確保している。また、グリースについても、配合成分と粘度を見直し、トルク低減に寄与する仕様を適用した。

 ニュースリリース