不二越は10月19日、高機能樹脂向け射出成形機用スクリュ部品NPRシリーズとして、フッ素樹脂に対応する高強度耐食ニッケル合金のスクリュ部品「NPR-FX25」を開発、市場投入すると発表した。IPF Japan2017(国際プラスチックフェア、10月24日から28日まで、幕張メッセ)に出展。発売は2018年1月からで、年間6億円の売上を見込んでいる。
フッ素樹脂は、その非粘着性や耐摩耗性、耐熱性などから、様々な用途で用いられている。特に自動車分野では、EV化や安全装備の普及に伴い、リチウムイオン電池や車載半導体関連で使用されるフッ素樹脂部品の需要が拡大している。従来、フッ素樹脂の射出成形では、耐食ニッケル合金のスクリュが使われているが、強度が不足することから、さらに長寿命かつ高強度のスクリュ部品のニーズが高まっている。
不二越は、高機能樹脂向け射出成形機用スクリュ部品NPRシリーズを商品化し、CFRTPなどの繊維強化樹脂に対応する「NPR1-EX」を中心に市場で好評を博してきた。
新製品は、材料部門を有する総合機械メーカーという強みを活かし、独自の腐食メカニズムの解析と最適な合金設計により、高強度耐食ニッケル合金を開発、従来の耐食ニッケル合金の耐食性を維持しつつ、5倍の硬さと2倍の引張強度を確保した。スクリュ部品を高強度化することで、フッ素樹脂射出成形時の高圧充填が可能となり、複雑形状のフッ素樹脂部品の量産を実現する。
① 商品ラインナップ:スクリュ部品、ノズルほか成形機部品
② 寸法範囲:スクリュはØ80まで、ノズルはØ100まで対応