京セラドキュメントソリューションズ(本社:大阪市中央区)は10月16日、複合機およびプリンター向けのOPC感光体ドラム※の生産能力を増強するため中国工場の増設に着工したと発表した。
京セラドキュメントソリューションズでは、製造子会社の京セラ弁公設備科技(東莞)有限公司(以下:中国工場)で、複合機およびプリンターの生産に加えて、OPC感光体ドラム(消耗品)の生産も行っている。世界140か国以上の国でビジネスを展開する同社は、複合機やプリンターのカラー機受注拡大に伴い、低中速機に搭載されるOPC感光体ドラムの生産の増強が急務であることから、生産能力確保のためOPC感光体ドラムの生産工場の増設を決定した。
2018年5月下旬に予定している第2工場の稼働により、中国工場でのOPC感光体ドラムの生産能力を2020年には、現在の2.5倍以上に大幅に増強する予定。
同社で生産しているOPC感光体ドラムは、一般的な多層構造の負帯電型OPCドラムと異なり、長寿命で高画質を維持できる独自開発のドラム。このドラムは生産性が高い完全自動化ラインの導入により、ドラムの受注増加に効率的に対応した生産体制を整える。また、高騰する人件費等に影響を受けにくい完全自動化ラインによる生産体制を構築することで、全世界の顧客に高い水準の品質を持つOPC感光体ドラムの安定供給を実現していく。
さらに、ラインの稼働状況など工場内のさまざまな情報を見える化し、その中で収集したデータを自動的にフィードバックするなど、IoTを活用した取り組みを積極的に進めていく。
※OPC感光体ドラム:Organic Photo Conductor(有機感光体)
<新OPC感光体ドラム 第2工場の概要>
名称:京セラ弁公設備科技(東莞)有限公司 OPC感光体ドラム第2工場
建設地:中国工場内
敷地面積:6,475㎡ (約100x65m)
延べ床面積:10,830 ㎡ (鉄骨: 3階建て)
着工:2017年7月
量産開始:2018年5月下旬
生産品目:OPC感光体ドラム
<中国工場全体の概要>
工場:京セラ弁公設備科技(東莞)有限公司
敷地総面積:147,600 ㎡
建築延べ床面積:246,543㎡
緑地総面積:30,945 ㎡ (緑化率:21.0%)
従業員数:5,685名 (2017年8月末現在)
生産品目:複合機、プリンター、感光体ドラムの生産
<沿 革>
1999年6月 中国広州東莞市石龍鎮にて借工場でプリンター生産開始
2001年10月 東莞市石龍鎮にて自社石龍工場を建設 第1期工事完了
2001年12月 中国現地企業との合弁会社
(中国名:京瓷美達弁公設備(東莞)有限公司)として発足
2003年5月 石龍工場第2期工事完了(OPC感光体ドラム生産開始)
2005年8月 石龍工場第3期工事完了(OPC感光体ドラム工場増設)
2012年4月 京セラドキュメントテクノロジー石龍工場
(中国名:京瓷弁公設備科技(東莞)有限公司)へ社名変更
2018年5月 OPC感光体ドラム 第2工場完成予定