MHPS、サウジアラビアのダンマンでガスタービンの新補修工場が完成

■100人超える来賓を迎え開所式を開催し、将来投資計画も発表

 三菱日立パワーシステムズ(MHPS)は10月13日、サウジアラビアのペルシャ湾岸最大の都市ダンマン(Dammam)に建設していたガスタービンの新しい補修工場が完成、10月12日(現地時間)に開所式を開催したと発表した。

 同国の国営石油会社であるサウジアラビアン・オイル・カンパニー(Saudi Arabian Oil Company:サウジアラムコ)との企業間包括購買契約(Corporate Procurement Agreement:CPA)に基づくサービス拠点として、2016年に竣工・稼働した第1号補修工場に続き拡張工事に取り組んでいたもの。

 MHPSはこの新工場を、石油・化学プラントなどで使用されるコンプレッサおよびその駆動用タービンの補修拠点としても活用する。具体的には、2018年から、グループ企業である三菱重工コンプレッサ(MCO)と協力して、同社がサウジアラビアに納入したコンプレッサとその駆動用タービンの保守・点検を手掛ける。

 新補修工場の開所式には、ダンマンを州都とする東部州の知事を務めるサウード・ビン・ナイーフ・ビン・アブドゥルアジズ・アル・サウード(HRH Prince Saud bin Nayef bin Abdulaziz Al Saud)王子の後援により、100人を超える来賓が出席。サウジアラビア側からは東部州副州知事のアフマド・ビン・ファファド・ビン・サルマン・ビン・アブドゥルアジズ・アル・サウード(HRH Prince Ahmed bin Fahd bin Salman bin Abdulaziz Al Saud)王子、サレ・アルアワージ(Dr. Saleh H. Alawaji)エネルギー・産業・鉱物資源副大臣、ムハンマド・Y・アル・カッターニ(Dr. Mohammed Y. Al Qahtani)サウジアラムコ上級副社長、ハリド・ビン・アブドラハム・アル-ツアイミ(Eng. Khalid Bin Abdulrahman Al-Tuaimi)サウジ電力会社(Saudi Electricity Company)副社長らが、日本側からは奥田 紀宏駐サウジアラビア特命全権大使らが臨席の下、MHPSからは安藤健司社長兼CEOらが出席した。

 安藤社長は、以下のように述べている。

 「サウジアラムコとMHPSは長年にわたって良好な関係を築いてきました。今回の新補修工場完成が、サウジアラビアのさらなる発展の一助となれば、これほど嬉しいことはありません。MHPSは今後も貴国への投資を継続し、近い将来には、世界最高効率で信頼性の高いM501JAC形ガスタービンの新たな製造・技術センターを設立することも計画しています。JAC形ガスタービンは、信頼性99.5%で効率は65%に達するという前例のない目標を立てており、ガスタービン1基×蒸気タービン1基で構成するコンバインドサイクル発電では、60Hzで60万kW相当の電力を生み出し、CO2排出量をほぼ70%削減します。」

 MHPSは、出力25万kW以上の高効率ガスタービン市場において4,200万kW分の発電設備を納入済みであり、世界No.1の納入実績を誇っている。

 ニュースリリース