JFEエンジニアリング、豊橋市で複合バイオマスエネルギー化施設竣工

■国内最大規模の複合バイオマス発電PFI事業が始動

 JFEエンジニアリング(本社:東京都千代田区)を代表とする特別目的会社「株式会社豊橋バイオウィル」は10月4日、「豊橋市バイオマス利活用センター」を完成し、10月1日に発注者である豊橋市主催で竣工式が行われたと発表した。

 竣工した施設は、これまで別々に処理されていた下水汚泥、し尿・浄化槽汚泥、生ごみを集約してメタン発酵処理し、生成したバイオガスを燃料として発電する国内最大規模の複合バイオマスエネルギー化施設。こうした複合処理により、これまで回収していなかった廃棄物エネルギーの有効活用を図ることに加え、メタン発酵に伴い発生する残渣も炭化して燃料化を行うことで、完全エネルギー化を実現する。また、別々の施設で処理する場合に比べ、建設、維持管理・運営にかかるコストを低減することが可能となる。

 この施設はPFI事業として運営され、㈱豊橋バイオウィルは、今後20年間にわたる施設の維持管理・運営を行う。また、発電した電力はFIT(再生可能エネルギー固定価格買取制度)を活用して売電する。

 今後、全国の自治体で同様の複合処理施設は普及していくとみられており、JFEエンジニアリングは、今回のプラントを先進モデルとして各自治体に積極的に提案していく。また急激な都市化が進み、電源不足に加えて下水汚泥や生ごみの処理が課題となっている東南アジア等でも積極的に展開し、資源循環社会の形成に貢献していく。

<事業概要>

事業名:豊橋市バイオマス資源利活用施設整備・運営事業

受注者:株式会社豊橋バイオウィル

事業場所:愛知県豊橋市

事業内容:バイオマス資源利活用施設の設計・建設及び維持管理・運営

施設名称:下水汚泥濃縮設備、し尿・浄化槽汚泥濃縮設備、生ごみ受入・前処理設備、メタン発酵設備、バイオガス利活用設備(ガス発電設備)、後汚泥利活用化設備(炭化設備)

運営期間:2017年10月1日~2037年9月30日(20年間)

<会社概要>

名称:㈱豊橋バイオウィル

所在地:愛知県豊橋市

代表者:大橋 一聡

資本金:1億円

出資者及び出資比率:JFEエンジニアリング株式会社(60%)、鹿島建設株式会社(29%)、鹿島環境エンジニアリング株式会社(10%)、株式会社オーテック(1%)

設立年月日:2014年11月10日

 ニュースリリース