丸紅、タイ電力庁と電力IoT導入に係わる覚書を締結

 丸紅は9月25日、タイ電力庁(Electricity Generating Authority of Thailand、以下EGAT)との間で、EGATが所有する既設マエモ石炭火力発電所を対象にした電力IoTソリューションの導入に係わる覚書を締結したと発表した。これは、IoTを活用して発電所の運転最適化や予兆検知による保守最適化に取り組んでいくことを目的としている。

 EGATは、タイにおける最大規模の発電・送電を担う国営企業で、現在、約16,000MWの発電能力を有し、環境に配慮した電力事業の開発・運営を推進している。中でもマエモ石炭火力発電所は合計2,400MWの発電容量があり、同国で最大。燃料は隣接している褐炭場から採掘される低品位且つ品位の幅が広い褐炭を利用しているため燃焼効率が一定ではなく、効率運転・消費燃料の最適化のニーズがある。IoTを活用したソリューションを提供することでこれらニーズを満足させることが期待できる。

 丸紅は、直近15年で6件の大型火力発電所の建設をEGATより受注する等、タイ並びにEGATの電力開発に貢献してきた。今回は、両社の長年に亘る良好な関係に加え、営業力・案件組成力といった機能に加えて電力IoT分野におけるノウハウと先行事例を有する丸紅のソリューション提供機能が評価され、覚書の締結に至った。

 丸紅は、電力IoTソリューション事業の推進を通じて、丸紅発電資産のみならず他の発電事業者が保有する発電資産を対象に、発電効率向上による発電燃料の削減や予兆検知による発電所稼働率の向上を図り、経営指標の改善や化石燃料の有効活用に貢献していく。

<EGAT概要>

企業名:Electricity Generating Authority of Thailand

代表者:Mr. Kornrasit Pakchotanon

発電容量:約16,000MW(タイ国の総発電容量の約39%)

売上高:4,969億タイバーツ(約16,150億円)

発電事業における主要な業務内容:発電・売電・送電

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