住友商事、ベトナムの第三タンロン工業団地(213ha)で安全祈願祭

 住友商事は9月21日、ベトナム ビンフック省(ハノイ市北)で開発を進めている第三タンロン工業団地(以下TLIPⅢ)の着工・販売を開始し、安全祈願祭を行ったと発表した。

 ベトナムは、安定した政情、豊富で質の高い労働力に加え、昨今では、ノイバイ国際空港や新国道5号線などの整備が進み、既存進出企業から社会・交通インフラが高く評価されている。2016年のGDP成長率は6.2%(2017年4月国際通貨基金)、人口は約9,300万人とASEANの中でも上位を誇り、持続的な経済成長と人口増加を背景に、引き続き中間所得層の拡大が見込まれている。また、ASEAN共同体(AEC)発足、EUとのFTA交渉合意等により、世界各国に向けた輸出拠点としても注目されている。2016年の日本からの直接投資額は21.6億ドルと世界第3位で、今後も日本企業のさらなる進出が期待されている。

 住友商事は、1997年にベトナムにおいて最初の工業団地事業(タンロン工業団地:TLIP)を開始した。2006年にはフンイエン省に第二タンロン工業団地(TLIPⅡ)を開業し、第一期は既に完売している。TLIP・TLIPⅡの開発面積は合計約620ヘクタール、現在約173社の企業が入居している。中小企業のニーズに応え、進出時の初期コストを抑えることができるレンタル工場も合計11万㎡まで増床した。

 2015年に設立したTLIPⅢは、ベトナムにおける三つ目の工業団地で、ハノイ中心部から44km、車で50分北上したビンフック省に立地している。2017年9月にはベトナム北部の主要港であるラックフェン国際港(2018年開港予定)へのアクセス道路・橋梁が開通し、周辺インフラの整備が進んでいる。TLIP・TLIPⅡの事業運営を通じて得たオペレーションノウハウ等を活用し、TLIPⅢでも現地の許認可申請等の行政手続きからその後の操業までサポートし、入居企業へ質の高いサービスを提供していく。開発面積は最大約213ヘクタール、総事業費は100億円超を予定しており、2018年より操業を開始する予定。

<TLIPⅢ概要>

事業主体:Thang Long Industrial Park (Vinh Phuc) Corporation

出資比率:住友商事100%

所在地:ベトナム ビンフック省(ハノイ市中心部から北44km)

開発面積:213ヘクタール(予定)

設立時期:2015年11月17日

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