ヤマザキマザック(愛知県大口町)は9月7日、省スペースな自動化システムと一体化した同時5軸加工機“VARIAXIS i‐300 AWC”を発表した。9月18日から23日までドイツ・ハノーバーで開催される欧州国際工作機械見本市(EMOHannover 2017)に同機を出展し、全世界での販売を開始する。
近年、航空機や医療機器分野で使われる小型・複雑形状ワークにおいて、多品種少量生産を省スペースで実現する自動化システムへのニーズが高まっている。このようなニーズに応えるため、マザックは長年に渡り蓄積した自動化ノウハウの応用により、VARIAXIS i‐300 AWCを開発した。
VARIAXIS i-300 AWCは、新開発の多段ワークストッカ「オートワークチェンジャー(AWC)」と拡張型工具マガジン「多連式ドラムツリーマガジン」を搭載した、自動化システム一体化型の同時5軸加工機。AWCはストッカ内に準備された素材と機内で加工が完了したワークを自動交換・収納する装置で、最大60Kgまでのワークに対応。多段式ストッカを採用することで、省スペースで多数(標準32個、オプション40個)のワーク交換・収納を可能としている。多連式ドラムツリーマガジンも従来型の大容量マガジンと比較し大幅な省フロアスペースを実現、また生産状況に合わせて工具収納本数を段階的に拡張することが可能。これらの自動化システムを機械本体のCNC装置に組み込まれた自動運転ソフトウェア「Smooth AWC」により統合管理し、ワーク・工具・プログラムなど作業者の段取りを支援することで長時間のスケジュール運転を容易に実現する。
なお、主軸は標準タイプ(12000min-1)のほか、高速タイプ(オプション)を3種類ラインナップし、精密部品の加工面品位の向上など、さまざまな加工ニーズに合わせた仕様選択が可能。VARIAXIS i‐300 AWCは多品種少量生産の自動化を省スペースで実現、小型・複雑形状ワークの生産性向上に貢献する。
コメントを投稿するにはログインしてください。