■新工場は最先端のAWDおよびeDriveシステムの需要増に対応、アジアにおける車両電動化のトレンドに対する生産準備
GKNドライブラインジャパン(本社:栃木県栃木市大宮町)は9月7日、愛知県常滑市にワールドクラスの新工場を建設すると発表した。新工場は現行工場に置き換わるもので、日本を含むアジア地域におけるGKNドライブラインの生産能力向上を図る。
今回の計画は、GKNドライブラインの全輪駆動(AWD)およびeDriveシステムにおける新規ビジネス受注量の増加に続くもので、今後4年間で大幅な売上増を予測している。新工場の建設は2017年9月に着工、2018年半ばまでに完成予定。
新工場は、最先端の GKNのベストプラクティスの製造テクノロジーを擁し、エレクトロニックディスコネクトとトルクベクタリングなどの先進テクノロジーを目玉とする高品質な次世代AWDシステムおよびリアドライブモジュール(RDMs)を提供する。さらに、GKNドライブラインのワールドクラスのエンジニアリング能力とともに、アジアにおける車両の電動化の需要増にタイムリーな対応が可能となる。GKNドライブラインの現在の名古屋工場は既に世界で最も人気のあるプラグインハイブリッド車の1つである三菱自動車工業のアウトランダーPHEVに搭載の最新テクノロジー、マルチモードeトランスミッションの生産に貢献している。
GKNドライブラインのCEOであるPhil Swashは次のように述べている。
「世界の自動車の3分の1は日本のカーメーカーによって設計、開発されています。従ってGKNがこの地域にワールドクラスの能力を持つことは重要不可欠なことです。この最先端の新工場により、私達は、名古屋地域における自動車製造サイトの全ての利点を維持しながら、先進のAWDおよびeDriveシステムの増加する需要に対応が可能になります」
GKNドライブラインは、既存のカーメーカーの顧客に近いという理由で名古屋エリアに新工場の候補地を探してきた。顧客に隣接していることは、AWDおよびeDriveシステムが今後大きく発展する後押しとなることが期待される。
<GKN> GKN plcは、世界有数のエンジニアリンググループ。グループは3部門(GKNエアロスペース、GKNドライブライン、GKNシンターメタルズ)で構成され、航空宇宙、自動車の分野で事業を展開している。30か国以上で事業を展開、5万8,000名以上の従業員を擁している。GKNはロンドン証券取引所(LSE: GKN)に上場しており、2016年度の年商は94億ポンド。
<GKNドライブライン> GKNドライブラインは、自動車駆動系システムやソリューションの世界有数のサプライヤー。世界の主要自動車メーカーに製品を供給するグローバルサプライヤーとして、GKNドライブラインは、極めて低コストの小型車両から、複雑なドライビングダイナミクスが要求される最も高度な性能を誇る高級車両に至るまで、広範囲に及ぶ自動車駆動系技術の開発、生産・供給している。GKNドライブラインは、CVJシステム、AWDシステム、トランスアクスルソリューションおよびeDriveシステムなどを提供するグローバルサプライヤー。23か国で事業を展開し、49拠点で約2万8,000名を雇用している。
<GKNドライブライン ジャパン> GKNドライブライン ジャパンは、GKNドライブラインの研究開発および製造における拠点。資本金76億6,300万円、6拠点、従業員数1,372名で、栃木市に本社を構え、栃木と名古屋に製造拠点、大光寺にテクノロジーセンター、豊田と東京にオフィスがある。また、大光寺にあるプルービンググラウンドでは、多種多様な実車試験を実施している。