東芝、ロシア郵便と郵便・物流システム事業の戦略的協業のための覚書を締結し税関システムを10億円で受注

 東芝は9月7日、東芝ロシア社と共同で、ロシア郵便(Russian Post)から税関システム(*)を受注したと発表した。受注金額は約10億円。同システムは、カザン国際空港にあるロシア郵便のカザン交換局に納入され、11月に稼動を開始する予定。また、東芝は東方経済フォーラム2017において、ロシア郵便との郵便・物流システム事業における戦略的協業のために覚書を締結した。

 ロシアでは、インターネットショッピングの普及により海外通販市場が急速に拡大しており、2016年は国際貨物の市場規模が2012年比で約10倍に拡大、特に小型小包の輸入量が増加している。カザン市はタタールスタン共和国の首都で、ロシア有数の大都市かつ空路・陸路および水上交通の要衝。同システムの納入により、小型小包の処理能力を向上させロシア郵便による物流ハブ自動化に貢献する。

 東芝は、2014年にモスクワ国際交換局向けの郵便物自動処理システムを受注し、2014年末から順次稼働している。同システムは、東芝製の郵便区分機や小包ソータ、税関システムなどで構成されており、さまざまな大きさの小包や郵便物の処理を自動化し、機器や作業員の配置や動線を最適化することで、小包・郵便物の処理能力の向上を実現し、高い評価を得ている。

 締結した覚書は、昨年12月にロシア郵便と締結した覚書を拡張するもの。東芝が、カザン局における税関システムでの実績を活かし、ロシア郵便の運用改善にも貢献していくこと等が盛り込まれた。合意に基づき、両社は戦略的パートナーとして関係を更に強化する。

 東芝は、今後も、郵便・物流システムシステムのトータルインテグレーターとして、同国における郵便・物流事業の拡大を加速する。

 ※ 外国からの小包の宛先等の情報を読み取り、重量を計測し、X線検査装置の確認までを自動で行うシステム。

<ロシア郵便の概要>

社名:連邦国営単一企業 ロシア郵便

所在地:37 Varshavskoye Shosse, Moscow, 131000, Russian Federation

代表者:総裁 ニコライ ポドゥグゾフ

事業内容:ロシア国内における郵便事業

<カザン交換局の概要>

所在地:420017, Kazan International Airport, Kazan, Tatarstan Republic, Russian Federation

事業内容:ロシアにおける国際郵便物の区分業務

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