■実海域での発電出力や姿勢安定性など、実用化に向けたデータを取得
㈱IHIとNEDO(国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構)は8月25日、2017年8月に鹿児島県口之島沖で,100kW規模の海流発電としては世界初となる水中浮遊式海流発電システムの実証試験を完了したと発表した。
実証試験は、トカラ列島付近の黒潮流域中に実証機を設置して行い、その結果、最大約30kWの発電出力が得られたほか、水中姿勢を安定させるための自律制御システムの性能確認や設置および撤去工事の方法等、今後の実用化に向けたデータを取得できた。また,実証試験に先立ち実施した曳航試験では、定格出力100kWの出力を達成した。
NEDOは、エネルギーが強く、変動が少ない海流エネルギーについて、新しい再生可能エネルギー源として期待している。IHIは、水中浮遊式海流発電システムを2020年以降に実用化することを目指す。