プライメタルズ、エクソンモービルと潤滑剤供給でグローバル契約を締結

 プライメタルズ テクノロジーズ(Primetals Technologies, Limited)は8月17日、エクソンモービル社(ExxonMobil)と潤滑剤供給に関するグローバル契約を締結し、プライメタルズ テクノロジーズの顧客に特別な高性能潤滑剤と高度な技術サービスを独占的に提供すると発表した。

 提供対象の潤滑剤として、プライメタルズ テクノロジーズの長尺製品用の高速圧延システム及びモーゴイル(Morgoil)方式の薄板圧延システム用として特別に配合設計された3タイプの潤滑剤製品群も含まれているが、これらはプライメタルズ テクノロジーが供給した圧延設備に優先的に提供されることになっており、新規設備に対する性能保証も織り込まれている。

 プライメタルズ テクノロジーズとエクソンモービル社は、これらの新潤滑剤を使用する顧客が設備性能を最大限引き出せるように、一連の設備と潤滑剤及び技術サービスを一括で提供する。このうちサービスについては、圧延設備及び潤滑剤のベストプラクティスに関する専門的トレーニング、潤滑剤の分析、設備のトラブルシューティングと保守サポートなどが、両社のフィールドエンジニアリングチームにより、対象地域を問わずグローバルに提供されることになる。

 米国プライメタルズ テクノロジーズ(Primetals Technologies USA LLC)の冶金サービス事業責任者で副社長のガブリエル・ロヨ(Gabriel Royo)は、今回の提携について以下のようにコメントした。

 「お客様に求められているのは、圧延設備の信頼性確保と性能最適化を実現し、生産性に対する厳しい達成目標実現のために徹底したサポートを行うサプライヤです。当社がお客様に対する総合的ソリューションを実現するうえで、製鉄業界向け潤滑剤の大手サプライヤであるエクソンモービル社は、当社の先進的な設備設計に沿って世界レベルの潤滑製品と技術サポートを提供してくれる理想のパートナーです。両社の協力が実現することで、当社のお客様は様々なトラブルに悩まされることなく、ビジネスに専念することができるようになります。」

 一方、エクソンモービル社の戦略的グローバル提携(Strategic Global Alliances)担当のティム ヒンクマン(Tim Hinchman)取締役は、以下のようにコメントを寄せている。

 「製鉄メーカーは、いまや機械の効率を改善し、コストを削減できる潤滑プログラムを必要としています。今回の提携により、当社の潤滑剤に関する専門知識とプライメタルズ テクノロジーズの設備機器に関する専門知識を融合し、両社のお客様が操作の信頼性、生産性、そして利益の向上をそれぞれ実現するという共通の目標を達成することが可能となります。」

 ExxonMobilは、潤滑剤の基材、ワックス、アスファルトなど、燃料、潤滑油、および特殊製品に関する世界最大規模の製造及び販売会社です。ExxonMobilの潤滑剤の歴史は、1866年に設立されたVacuum Oil Companyまで遡ることができ、以来150年以上にわたって潤滑剤の技術革新の最前線に立ってきた。これまで提供してきた画期的な製品は、ガソリン燃料による初めての自動車、最初の発電システム、最初の動力飛行機、および初めてのスペースシャトル打ち上げなど、人類が成し遂げてきた技術的偉業の実現に役立ってきた。ExxonMobilは、現在もなお、次世代の機械設備用に新しい潤滑ソリューションの開発を続けており、世界のさらなる発展ををサポートしている。