小型建設機械などコンパクト機器メーカーのワッカー・ノイソン（Wacker Neuson、本社：ミュンヘン）は８月８日、2017年第2四半期売上高が過去最高を更新したと発表した。2017年の後半に向けての好調な見通しを背景に、同社は今年度の収益予測を従来の14.5億ユーロから15.5億ユーロに引き上げた。
■第2四半期と17年上半期は過去最高の売上高
Wacker Neuson Groupは、2017年第2四半期は過去最高の売上高4億2,520万ユーロだったと発表した。これは前年同期比11％増加したことに相当する（Q2 / 2016：3億8,140万ユーロ）。EBITは、4,670万ユーロで前年度（Q2 / 2016：3320万ユーロ）に比べ41％増加し、EBITマージンは11.0％となった（Q2 / 2016：8.7％）。
上半期（H1/2017）の売上高は9％増の7億7,670万ユーロ（H1 / 2016：6億9,780万ユーロ）となった。EBITは前年比20％増の6,100万ユーロ、EBITマージンは8.0％（H1 / 2016：5,070万ユーロ、7.3％）だった。第1四半期の一時的な影響を調整するために調整した場合、上半期のEBITマージンは8.2％とわずかに高い。
現在の最大の市場で、収益の約73％を占めるヨーロッパは、前年と比較して収益が６％増加した。南北アメリカでは、第2四半期に北米と南米で32％の収益が増加し、第1四半期には23％増加した。
「当社は、特にスキッドステアローダー、ホイールローダー、テレスコピックハンドラーを中心としたコンパクトな機器の強力な成長を特に喜んでいる。当社はディーラーネットワークの拡大に向けてさらに進歩を遂げた」とWacker Neuson SEのCEO、Cem Peksaglam氏は説明した。
「私たちのlight equipment business は、現在特に強く発展しています。北米では発電所やライトタワーなどの製品が特に優れています。また、コンパクト化技術、特にHamm AGとの提携に関連した製品の強力な成果も見られています」とPeksaglam氏は付け加えている。
「これとは対照的に、当グループは、アジア太平洋地域における収益の低下を報告した（総収益の約3％）。この地域における収益の減少は、主に中国のディーラーが小型機器を購入することによる2016年第1四半期の一時的な影響と関連しており、比較のベースラインが増加しました。オーストラリアとニュージーランドの事業は、2017年上半期の2桁の収益成長を示しました。2017年の第2四半期に、アジア太平洋地域で収益は65％増加しました」
「また当社は上海近郊に新工場を進出させている。私たちは、国際的な取り組みを拡大する戦略を反映し、最近2つの長期的なパートナーシップを締結しました。韓国では、建設機械、鉱山機械、特殊車両のメーカーであるEverdigmと提携しています。日本では、トラクター、農業機械、園芸用機器の最大の農機メーカーのひとつである井関農機との販売提携を開始しました」とPeksaglamは強調している。
そのほか同社では、7月に発表した農業機械の世界市場リーダーであるJohn DeereとKramerグループとの戦略的提携により、当社はヨーロッパでコンパクトな農業機器の設置面積をさらに拡大することを計画している。
■2017年の予測を引き上げ、売上は14.5から15.5億ユーロに
「健全な受注状況とすべての主要市場におけるポジティブな気分のため、2017年の後半にはポジティブです。欧州では、建設業が好調な成長軌道を維持し、農業部門の需要が増加すると予想しています。米州では、コンパクトな機器を中心に、特に上半期の業績が引き続き好調に推移すると予想しています。今年の後半は大きなスタートを切った」とPeksaglam氏は述べている。
同社は今年の売上予測を14.5億ユーロから15.5億ユーロ（これまでは14億ユーロから14.5億ユーロ）に引き上げた。これは、7〜10％（以前は3〜7％）の増加に相当する。同社グループは、EBITマージンが、年度末に7.5〜8.5％の予測レンジの中間に落ち着くと予想している。この予想には、同社グループが保有する不動産会社の売却による潜在的な一時的な利益は含まれていない。これは、第4四半期中に2桁半ばのユーロ圏で収入を生み出すと予想されている。前年度のグループ収益は13.6億ユーロ、EBITマージンは6.5％となった。
＜Wacker Neuson＞
Wacker Neuson Groupは、50以上の系列会社と140の販売およびサービスステーションを持つ軽量でコンパクトな機器の世界的な企業であり、大手メーカー。同グループは、幅広い製品、幅広いサービス、効率的なスペアパーツサービスを顧客に提供している。製品ブランドWacker Neuson、KramerおよびWeidemannはWacker Neuson Groupに属している。 Wacker Neusonは、建設、園芸、造園、農業の専門家ユーザーのほか、リサイクル、エネルギー、鉄道輸送などの地方自治体や企業の間で選択するパートナー。同グループは、2016年に世界で約4,900人の従業員を雇用し、13億6,000万ユーロの収益を達成した。 www.wackerneusongroup.com