神戸製鋼所が7月28日発表した2018年3月期第1四半期(4~6月)連結業績によると、建設機械部門(コベルコ建機)の売上高は前年同期比22.5%増の875億円、経常損益は、油圧ショベルの販売台数の増加に加えて、前年同期には中国での油圧ショベル事業の滞留債権について貸倒引当金を計上していたことなどから、前年同期比80億円改善の39億円の利益となった。
油圧ショベルの販売台数は、国内では、排ガス規制前の駆け込みで需要が増加し、海外では、中国でインフラ投資により需要が増加したことなどから、前年同期を上回った。
一方、クローラクレーンの販売台数については、国内では、需要は比較的高水準で推移したものの、一部の案件の工事遅れなどから前年同期を下回り、海外では、東南アジアを中心に需要が減少したことなどから、前年同期を下回った。
2018年3月期は、債権回収を優先させている中国の油圧ショベルで、前回想定に対し(通期で)10%程度の販売台数増と機種構成の改善を計画していることなどから、増益を見込む。売上高見通しは3,350億円と前回通りだが、経常利益は前回予想の90億円から100億円に修正した。なお、中国のショベル事業に係る債権回収は計画通り進捗しており、追加の引当金計上は引き続き想定していないとしている。