プライメタルズテクノロジーズ、オーストリアのAMAGからブロック整形装置の近代化工事を受注

 プライメタルズ テクノロジーズ(Primetals Technologies, Limited)は7月27日、アルミニウム製品メーカーのAMAG ローリング社(AMAG rolling GmbH:AMAG)より、オーストリアのランスホーヘン工場向けにアルミニウム用ブロック整形装置の近代化工事を受注しました。プロジェクトは、導入期間 10 ヵ月と短期間で、主な構成部品は 2 回の停止期間中に交換され、 2018 年の初めに完工する予定。

 プライメタルズ テクノロジーズは、AMAG 向けとして、2015 年に同工場のアルミ熱間圧延機で、2016年にも同工場のアルミ冷間圧延機で、それぞれ近代化工事を実施しており、これらに続く近代化工事の連続受注となった。

 オーストリア中北部に位置する AMAG ランスホーヘン工場にあるブロック整形装置は、鋳込みで成型されたアルミニウム・ブロックの圧延前に整形加工を行うもので、装入装置、横方向及び縦方向の運搬機構、ブロック測定装置、秤量システム、整形装置およびチップ集成プレス装置(整形工程で発生した切削屑を直方体の集成アルミにプレス加工する装置)によって構成されている。1980 年代に建設された本プラントは、一部が近代化されたものの、旧式の構成部品も使用されているため、稼働率やスペア部品調達の問題から、最適なメンテナンスができない状態となっていた。

 今回の工事では、電気装置、オートメーションの更新および二次処理プラント装置の構成部品を最新のものとするために、制御システム、開閉器、ケーブル、センサー技術、切替/操作キャビネット、油圧部品、ならびにフェンス、クロスオーバープラットフォーム、安全ゲートボックスの交換または追加を行う。

 オートメーションの更新については、プロセスと安全の各機能別に個別のプロセッサを備えた、標準的なモジュール式オートメーションシステムが採用され、システムとユーザーソフトウェアの操作が容易になる。約 1,000 台の周辺装置からの信号は、共通のプロセスフィールドネットワークを通して中央ユニットにリンクされ、プラント全体に分散配置された制御キャビネットに組み込まれた分散型 I/Oモジュールをとおして、カップリングおよびデカップリングされます。このプロセスは、担当スタッフによるシンクライアント型オペレータ端末の操作で、安全かつ正確に制御される。

 このように、標準ソリューションを利用した電気装置およびオートメーションの総合的な近代化により、メンテナンスは著しく簡素化されることになる。さらに、近代化と拡張で最先端のものとなる安全装置は、機器に求められる安全要件に適合するだけでなく、安全な操業条件が実現できることから、プラントの運転とメンテナンスが簡素化されるというメリットもある。

 プライメタルズ テクノロジーズは、プラントに関わるリスク分析の実施、ハードウェア及びソフトウェアのエンジニアリング、主要機器・システムの製造・供給、文書作成、システムテスト、据付け、トレーニング、試運転を担当する。

 AMAG ローリング社は、高品質の圧延アルミニウム製品の世界的メーカー。また同社は、航空機、自動車、スポーツ用品、照明、機械製造、建築および梱包業界など、幅広い業界で使用されている高品質なアルミニウム鋳物や圧延アルミニウム製品の大手サプライヤーであるオーストリアの AMAG グループの構成会社。

 ニュースリリースはこちら→ プライメタルズテクノロジーズ20170727