日清製粉グループのオリエンタル酵母工業は７月27日、海外子会社であるOriental Yeast India Pvt. Ltd.（以下、OY India）において、インドのマハラーシュトラ州プネ市近郊にイースト工場を建設すると発表した。生イーストベースで日産100トン規模の工場を建設、2020年夏ごろの完成をめざす。総投資額は157億円を予定。
オリエンタル酵母工業は2012年にマハラーシュトラ州ムンバイ市にOY Indiaを設立し、ジェネリック医薬品等の世界的な製造拠点となりつつあるインドに進出した。以来、バイオ事業では診断薬原料や医薬品原体製造用原料を、また食品事業では巨大な人口と著しい経済成長の中、パン品質改良剤などのベーカリー顧客向け原材料の市場開拓を行ってきた。
近年、インドでは経済発展に伴いパン市場が目覚ましい成長を遂げており、パン用イーストの需要も高まっている。またパン用イーストの原料となる糖蜜の生産量も豊富であり（世界２位）、原料調達の点でもイースト製造に適した立地となっている。このような状況を背景に、有望なインド市場においてイースト事業に参入するべく、工場建設を決定した。
プネ市は、インドの金融と経済の中心地であるムンバイ市から170km南に位置し、人口規模はインド第８位であり、また日系ほか多くの外資企業が生産拠点を持つことでも知られている。日本で長年にわたり培ってきた製造・品質管理ノウハウを最大限活用することにより、現地市場に高品質の製品を供給している。
日清製粉グループは2015年５月に策定した新経営計画「ＮＮＩ－１２０II」において、「自立的成長と新規戦略投資等の実行により、着実な利益成長を目指す」こととしており、本案件により更なる成長を目指していく。
＜OY India イースト新工場の概要＞
工場所在地：インド・マハラーシュトラ州サタラ県ケスルディ工業団地
生産能力：日産100トン（生イーストベース）
完工時期：2020年夏頃
総投資額：8,730百万ルピー（約157億円、１ルピーは1.80円で換算）
＜OY Indiaの会社概要＞
本社所在地：インド・マハラーシュトラ州ムンバイ市
代表者：社長 仲西一裕
資本金：332.5百万ルピー
事業内容：バイオ事業＝酵素、補酵素、基質及び試薬などの生化学製品の販売。食品事業＝パン品質改良剤などの製菓・製パン材料の販売。
地図入りニュースリリースはこちら→ オリエンタル酵母工業2017.07.27