日立造船グループ会社、米国廃炉向け大容量コンクリートキャスクの燃料移送・設置工事が完工

 日立造船の米国グループ会社で、使用済み核燃料保管・輸送機器等に係る設計・輸送およびコンサルティング業務を展開するNAC International Inc.(米国、ジョージア州、以下、NAC)は、このほど米国・廃炉原子力発電所向けに使用済み核燃料貯蔵用コンクリートキャスクシステム「MAGNASTORR」を納入し、燃料移送と設置を含めた全工程が完了したと発表した。

 NACは2014年にDominion Energy Kewaunee, Inc.(米国、ウィスコンシン州)から、廃炉となるKewaunee 原子力発電所(米国、ウィスコンシン州)向けにMAGNASTORR24基の製造および燃料移送・設置業務を受注しており、2017年6月までに全数のコンクリートキャスクが設置され、業界最高水準のスピーディーな移送・設置作業により、全工程が完了した。本工事は同発電所の稼動停止から約4年、契約時から約3年半という従来に比べて異例の早さで完工できたことになる。

 NACのMAGNASTORRは、原子力発電所の貯蔵プールから取り出した使用済み核燃料を貯蔵するためのコンクリートキャスクシステムで、迅速かつ安全な作業に貢献している。

 日立造船グループのキャスク・キャニスター事業は今後も引き続き、今回のような他の廃炉案件に精力的に展開していくとともに、原子力発電の安心・安全の向上に取り組んでいく。