■最大生産能力で年産100万台超、津工場に重点投資
ナブテスコは6月20日、設備投資計画の前倒しにより、精密減速機事業における生産能力を2017 年度、2018 年度に段階的に増強していくと発表した。
ナブテスコは、産業用ロボット向けの精密減速機において世界で約60%の市場シェアを有しているが、各国の自動車工場での新型車生産に向けた設備投資案件の増加や中国を中心とした自動化ニーズの急速な高まりに伴い、2016年後半以降、産業用ロボット向けの精密減速機需要が急拡大している。
精密減速機事業における生産は、津工場(三重県津市)と中国常州市の納博特斯克(中国)精密机器有限公司が担っている。今後、主に津工場での設備投資を実行することで、両工場合計の生産能力を2016年度末比で、2017年度に約20%、2018 年度上期に約10%ずつ追加していく。
これにより、2018年度下期時点の生産能力を30%増とする計画で、最大生産能力で年産100万台超の需要に対応可能な生産体制を構築する。両工場への最先端設備の導入により生産性の改善をはかりながら、生産能力を引き上げ、顧客からの中期的な生産数量増加の要望に十分対応できる体制を整えていく。
なお、精密減速事業における2017年度の設備投資額は約70億円を予定しているが、今回の設備投資による2017年12月期業績への影響は軽微という。