GSユアサ、新工場建設を目的にトルコ合弁会社の増資を完了

■生産能力増強とトルコおよび周辺国への拡販戦略推進

GSユアサは6月8日、トルコにある持分法適用関連会社のInci GS Yuasa Aku Sanayi ve Ticaret Anonim Sirketi(本社:マニサ県、以下IGYA社)に対して、現地パートナーであるInci Holding Anonim Sirketi(本社:イズミール)と共に、1億トルコリラ(約30億円の増資を4月28日に行ったと発表した。この増資による出資比率の変更はないとしている。

ニュースリリース

今回の増資の主な目的は、20018年末稼働予定の新工場建設に充てる。新工場では、今後、急激な需要増が見込まれる環境対応車(アイドリングストップ車)に適した最新技術を導入した電池を生産する。また、5年後を目標に自動車用鉛蓄電池の生産能力を現在の400万個から同600万個体制に増強する。

GSユアサは2015年10月の資本参加以降、IGYA社でGSユアサの技術を投入した自動車用鉛蓄電池の製品化に順次取り組んでおり、2016年には生産を開始した。また、トルコ周辺国への自動車用鉛蓄電池の販売力を強化するため、UAE(ドバイ)、ウクライナ(キエフ)、エジプト(カイロ)に駐在員事務所を順次開設する。これらの活動を通じ、GSユアサグループとして未開拓地域の中近東・アフリカ・CIS・欧州地域へのさらなる拡販戦略を促進していく。

また、IGYA社のフォークリフト用鉛蓄電池事業は、2012年の事業参入以降、2016年末までにトルコ国内および輸出向けで累計、約66万セル(2.7万台相当)を販売しており、国内シェアはNo.1(約40%)を維持している。IGYA社では、トルコ国内でのさらなるプレゼンス拡大と顧客満足度向上のため、イスタンブール市内にサービスセンターを開所(2017年5月)し、顧客との信頼関係を一層強化していく。

GSユアサは今後も、IGYA社への支援を引続き行い、日本製品と同等の高性能・高品質な鉛蓄電池を中近東・アフリカ・CIS・欧州地域の顧客へ供給していく。

<IGYA社の概要>
社名:Inci GS Yuasa Aku Sanayi ve Ticaret Anonim Sirketi
設立年度:1984年
所在地:トルコ マニサ県
代表者:Cihan Elbirlik(Managing Director)、橋本 裕治(Deputy Managing Director)
資本金:153,000,000 トルコリラ(約46億円(※1))(2017年4月末現在)
出資者:Inci Holding Anonim Sirketi 50%、株式会社GSユアサ 50%
事業内容:自動車用、フォークリフト用および据置鉛蓄電池の製造・販売
従業員数:648名(2017年4月現在)

※1 適用換算レート:1トルコリラ=30円
※2 独立国家共同体(Commonwealth of Independent States)の略称。ソビエト連邦消滅時に連邦を構成していた諸共和国によって構成されたゆるやかな国家連合体。
※3 GSユアサ調べ