国際協力機構(JICA)、ベトナム向け円借款契約の調印

■科学・産業技術集積拠点の整備を通じ、経済成長促進・国際競争力強化を支援

ニュースリリース

国際協力機構(JICA)は6月6日、東京にて、ベトナム政府との間で、「ホアラック科学技術都市振興事業(II)」を対象として128億6,500万円を限度とする円借款貸付契約(Loan Agreement: L/A)に調印した。

本事業は、ハノイ市近郊のホアラック地区において、科学・産業技術集積拠点の基礎インフラ整備を支援することで、先進ASEAN諸国に後れをとっている科学技術の振興や人材育成を促進し、産業の高度化に貢献するもの。本事業の借付資金は、ホアラックハイテクパーク内のインフラの整備およびコンサルティング・サービス等に充てられる。

ベトナムは、早期に近代的な工業国になることを目指し、そのためにGDPの45%をハイテク製品が占めることなど、高度な科学技術の蓄積を開発目標の一つとして掲げている。

ベトナム政府は科学技術関係の予算を年々増額させていますが、国際機関等が発表している科学技術関連の指標においては、先進ASEANと依然大きな差が見られている。今後は、研究機関・教育機関・産業界間の連携体制を構築し、先進的かつ実践的な技術開発を進めていくことが重要と考えられており、そのために、科学技術の集積拠点の整備が必要。

本事業は、研究開発機能、教育訓練機能等からなる科学・産業技術集積拠点(ホアラックハイテクパーク)の基礎インフラを整備することにより、研究・教育機関の入居拡大、民間投資拡大を図り、もって同国初となる科学技術拠点都市の形成と経済成長促進・国際競争力強化に寄与するもの。