日立製作所、相模鉄道から新型車両を受注

■都心直通用 新型車両「20000系」を納入

日立製作所は6月5日、相鉄グループの相模鉄道から都心直通用新型車両を受注したと発表した。 日立が相鉄から新型車両を受注するのは18年ぶりで、相鉄グループが創立100周年を迎える今年(2017年)の12月の営業運転開始に向けて製造している。

今回日立が納入するのは、10両編成電車1編成で、2022年度下期に開業予定の相鉄・東急直通線の車両として使用するもの。車両は日立が開発したアルミ製標準型車両「A-train」コンセプトにより、山口県下松市の笠戸事業所で、インバータ駆動装置などの電気品は茨城県ひたちなか市の水戸事業所で製造する。

新型車両の主な特徴は、外装には新たな相鉄線のイメージカラーである濃紺色(YOKOHAMA(ヨコハマ) NAVYBLUE(ネイビーブルー))を採用、優先席の一部には立ち座りが容易な「ユニバーサル デザインシート」と空調効果を高めるために乗客がドアの開閉を行うことができる「個別スィッチ」を導入、車内への情報提供強化のため、ドア上や通路の天井に「大画面案内表示器」を採用し、デジタルサイネージにも対応し、乗客の利便性の向上を図っている。

環境への配慮として新型素子(SiC*1素子)を採用したVVVF*2インバータ制御装置と高効率電動機を採用、室内灯などのLED化により消費電力を低減する。

*1:Silicon Carbide (炭化ケイ素)
*2:可変電圧可変周波数制御