横河電機、オマーンの石油化学コンプレックス建設プロジェクト向けアナライザハウスを受注

■プロセスガスクロマトグラフ「GC8000」75台を受注

横河電機は5月29日、子会社である韓国横河電機が、オマーン国営石油精製・石油化学公社であるOman Oil Refineries and Petroleum Industries Company (以下ORPIC)による、オマーンのリワ・プラスチック・インダストリアル・コンプレックス建設プロジェクト向けにアナライザハウス15棟を受注したと発表した。

リワ・プラスチック・インダストリアル・コンプレックス建設プロジェクトは、ORPICがオマーン北部沿岸ソハールで進めている、大型石油化学プロジェクト。YOKOGAWAは、年間処理能力約80万トンのナフサ分解装置とユーテリティ設備の設計・調達・建設業務(EPC)を請け負う、米国大手建設会社Chicago Bridge & Iron Company N.V.(CB&I)と台湾大手エンジニアリング会社CTCI Corporationのジョイントベンチャーから、プロセス分析計とサンプリング装置から成る分析システムと、それらを収納するアナライザハウス15棟を受注した。

同プロジェクトにおける分析システムの中核は、多種の成分が混合した気体や揮発性の液体を成分ごとに分離し、各成分の濃度を測定するプロセスガスクロマトグラフで、YOKOGAWAの「GC8000」が採用された。

11プロジェクト向けに納入するプロセスガスクロマトグラフ「GC8000」としては、YOKOGAWAで過去最高の75台。韓国横河電機が、アナライザハウスの生産とシステムインテグレーションを行い、エンジニアリング、納入、および試運転を含むプロジェクト全体の遂行は、アナライザハウス構築に関する経験が豊富なヨコガワ・エレクトリック・インターナショナル(所在地:シンガポール)とヨコガワ・ヨーロッパ・ソリューションズB.V.(所在地:オランダ)がプロジェクトをサポートする。

アナライザハウスは、2018年第3四半期までに納入する。リワ・プラスチック・コンプレックスは、2020年第1四半期の稼働を予定している。

今回YOKOGAWAは、ガス分析計や液分析計に関する高度な専門知識、アナライザハウス構築に関するノウハウ、および「GC8000」が世界各地の石油精製プラントや化学プラントで使用されてきた実績が認められた。

近年、石油や天然ガス、石油化学、化学などの分野では、ガスクロマトグラフを用いてガス成分を分析し、製品品質を高めたいというニーズが高まっている。横河電機は今回の受注を弾みに、「GC8000」をはじめとするプロセス分析システムの拡販とプロセス分析計システムインテグレーションビジネスを拡大し、顧客の製品品質の向上に貢献するとしている。