日本ガイシ、岐阜県多治見市に新工場、半導体製造装置用セラミックスの生産能力を増強

日本ガイシ、岐阜県多治見市に新工場、半導体製造装置用セラミックスの生産能力を増強

日本ガイシは5月18日、岐阜県多治見市に半導体製造装置用セラミックスの新たな生産拠点を設立すると発表した。約200億円を投じて新工場を建設し、2020年4月から量産を開始する計画。新工場での生産は、製造子会社のNGKセラミックデバイス株式会社が行う予定。

同社は現在、知多事業所(愛知県半田市)と小牧事業所(愛知県小牧市)で半導体製造装置用セラミックスを生産している。製品の旺盛な需要に対応するため、多治見市に約13万2500平方メートルの土地を取得し、新たな生産拠点を設立する。2020年4月から量産を開始する計画で、新工場の稼働により同社の半導体製造装置用セラミックスの生産能力を約25%増強する。

新工場で生産するのは、半導体製造装置の内部で半導体材料のシリコンウエハーを支持するセラミック製の機能部品(サセプター)です。同社では強度や耐熱性、耐食性などに優れるファインセラミックスの特長を生かし、独自の製法により高機能なサセプターを実現。高温の腐食性ガスやプラズマなどにさらされる半導体製造プロセスでも安定した性能を発揮し、半導体の生産効率を高めることができる。

半導体市場はモバイル機器向けに加え、あらゆるモノがインターネットにつながる「IoT」や人工知能(AI)の本格化に伴うデータ量の増加により拡大しており、今後も堅調な成長が見込まれている。半導体メーカーでは、データセンターなどで用いられるソリッド・ステート・ドライブ(SSD)などの記憶装置用3次元(3D)NAND型フラッシュメモリー向け投資やロジックIC分野での微細化投資を高水準で継続する見込みで、同社製品の需要も一層高まる見通し。

<新工場の概要>

名称:NGKセラミックデバイス多治見工場(仮)

所在地:岐阜県多治見市長瀬町地内(多治見長瀬テクノパーク)

延床面積:約34,000平方メートル(予定)

生産品目:半導体製造装置用セラミックス(サセプター)

設備投資額:約200億円

着工:2018年3月(予定)

生産開始:2020年4月(予定)

従業員数:生産開始時 約50人(フル生産時 約100人)

<NGKセラミックデバイス株式会社の概要>

本社所在地:愛知県小牧市大字下末字五反田434番地の3

代表者:代表取締役社長 大原実

事業内容:電子工業用セラミックスの製造

資本金:9,000万円(日本ガイシ100%出資)

設立年月:1994年8月

従業員数:640人(2017年3月現在)

工場所在地:愛知県小牧市、山梨県都留市、石川県能美市