住友商事、ブラジルにおける水事業に参画

ニュースリリース

住友商事は4月26日、Brookfield Business Partners社(注1)およびBrookfield Asset Management社(本社:カナダ トロント)(注2)の投資顧客と共同で、オデブレヒト・アンビエンタル社(注3)が有する在ブラジルの上下水道や産業用水処理事業26社の株式70パーセントを取得し、ブラジルにおいて水事業に参画したと発表した。住友商事の出資額は約US$ 250 millionで、間接持分比率は14パーセントとなる。

 

ブラジルの上下水道の普及率は上水道83パーセント、下水道 50パーセントにとどまっている(Source: SNIS – ブラジル国家衛生情報システム)。さらに、水道管からの漏水が多く、上下水道インフラの整備と事業運営の高度化が必要とされている。また現在、ブラジルにおける水事業の民営化率は10パーセント程度だが、ブラジル政府は上下水道セクターに対し積極的に民間資本を導入する方針を採っており、民間事業者が参画するコンセッション事業(注4)の拡大も見込まれている。

 

同事業は、ブラジル国内の12州・約100市町村において、約1,700万人へ上下水道・産業用水処理サービスを提供するもの。これまで東京都の出資団体である東京水道サービス株式会社や東京都下水道サービス株式会社等の協力のもと複数回にわたってブラジルでの現地調査を実施した結果、日本の上下水道事業の持つ質の高い運営ノウハウと日本メーカーの技術力提供により、ブラジルにおける上下水道普及率の拡大とオペレーションクオリティの向上に寄与出来る余地が大きいことを確認してきた。住友商事は、英国で50パーセント出資する上水道事業会社Sutton & East Surrey Water 社や中国における下水処理場運営などの、多様な水事業を通じて培ったノウハウの活用と、事業の知見が豊富な人材を複数名現地に派遣することを通じ、本事業の長期的な運営に取り組んでいく。

 

住友商事は、地域特性に合致する最適なスキームを通じた水インフラの整備を基本戦略の一つとして掲げ、上下水処理や海水淡水化、コンセッション事業などの水事業に取り組んできた。また、安定的な水サービスの提供は、地域の水環境の向上、ひいては地域社会の発展に寄与するものと考えている。

 

住友商事は、同事業の業容拡大を目指しつつ、今後その知見や経験を生かし、引き続き世界各地で水事業の展開を進めていく。

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