三菱電機、三菱エレベーターアジア社の新試験塔が竣工

■現地製品開発の加速に向けた開発・評価体制整備

三菱電機は4月17日、海外市場向け昇降機の製造拠点であるMitsubishi Elevator Asia Co., Ltd.(三菱エレベーターアジア社、以下AMEC社)の新試験塔が竣工、6月に稼働開始すると発表した。

2016年の新工場の稼働など増産体制を整備するとともに、2015年のR&Dセンターの設立や今回の新試験塔の建設により開発・評価体制を強化し、現地での製品開発をさらに加速する。

<新試験塔の概要>
▽施設名 Kiang Fah(キャンファー:タイ語で”空へ”) -
▽建築面積 287m2(延床面積3,182 m2) 約4,800m2(延床面積14,400m2)
▽構造 鉄骨造(高さ68.3m、15階建相当) 鉄骨造3階建
▽用途 エレベーター機器の開発・設計・評価試験 エレベーター機器(制御機器など)の製造
▽稼働時期 2017年6月 2016年5月
▽投資額 710百万バーツ(約22億円)

<新試験塔建設の狙い>

AMEC社は、海外市場向け昇降機の中心的な製造拠点として、海外需要の拡大や地域ごとに異なる市場ニーズに対応するために、2015年10月にR&Dセンターを設立して現地での開発・設計を推進するとともに、2016年5月には新工場を稼働し、生産能力を従来の約1.5倍となる2万台へ増強してきた。

このような中、近年の建物高層化に対応した中高速機種の試験・評価に対応するため試験塔の高層化が必要となり、また、リニューアル需要の増加にも対応した専用機種の拡充のため、試験塔設備の充実化が必要となっていた。今回、新たな試験塔の建設により、開発・評価体制を強化し、現地での製品開発を加速する。

<新試験塔の特長>
・試験・評価環境の充実化により、製品開発・評価体制を強化
・試験塔の高層化により、市場ニーズに対応した高速機種まで検証範囲を拡大
・リニューアル専用機種向けを含めた試験・評価設備の拡充により、開発・検証期間を短縮
・現地調達機器の採用を拡大し、コスト削減やリードタイム短縮を実現

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