■中東地域への飲料水の供給に貢献
横河電機は4月13日、子会社である韓国横河電機(本社:ソウル)がクウェートに建設される逆浸透膜方式の海水淡水化プラント「ドーハフェーズ1」向け制御システムを、韓国の大手プラントメーカである斗山重工業から受注したと発表した。韓国プラントメーカから逆浸透膜方式の海水淡水化プラント向け制御システムを受注するのは初めて。
このプラントは、クウェートの電力・水省が、クウェート市から東方に20キロメートルほど離れたドーハに新設するもので、造水容量は約90万人の飲料水に匹敵する日量27万トンとなる予定。
韓国横河電機が今回受注したのは、海水淡水化プラントの制御を行う統合生産制御システム「CENTUM(R) VP(センタム・ブイピー)」および安全計装システム「ProSafe(R)-RS(プロセーフ・アールエス)」です。韓国横河電機はこれらの製品のエンジニアリング、据え付け運転、および試運転を2017年12月までに行う。プラントの稼働は2018年11月の予定。
今回受注した背景には、当社の海水淡水化向け制御システムの納入実績やYOKOGAWA製品の高い信頼性と長期安定性が挙げられる。中東地域では、近年の急速な工業化や都市部における人口急増に伴う水不足への対応が喫緊の課題となっており、多くの海水淡水化プラントの建設が計画されている。この海水淡水化プラントで世界のトップサプライヤーの1社である斗山重工業から制御システムを受注したことを弾みに、YOKOGAWAは今後も中東地域のみならず世界の海水淡水化プラント向け制御ビジネスの拡大を目指す。
※逆浸透膜方式:海水に圧力をかけ、特殊な膜を透過させて塩分を除去し淡水を得る方式