東芝、インドネシアで出力1,000MW超々臨界圧蒸気タービンおよび発電機を受注

■タンジュン・ジャティB石炭火力発電所1~4号機に続く5・6号機向け

東芝は4月13日、インドネシアにおいて、住友商事、関西電力およびインドネシア最大のコングロマリットであるアストラグループ傘下企業であるユナイテッドトラクターズが出資するブミジャティパワー社が新たに開発しているタンジュン・ジャティB石炭火力発電所5・6号機向けに、同国最大級の出力となる1,000MWの超々臨界圧方式(注1)の蒸気タービン、発電機、および主変圧器2セット、並びに500kVガス絶縁開閉装置等の関連機器を受注したと発表した。2019年2月から順次納入を開始し、5・6号機ともに2021年に営業運転が開始される予定。

今回受注したのは、同国ジャワ島中部にあるタンジュン・ジャティB石炭火力発電所1~4号機の隣接地に新たに建設される合計2,000MWの新規発電所向けの発電設備。5・6号機が稼働すると1~6号機合わせて同国における最大規模の発電コンプレックスとなる予定。

東芝は、これまで、タンジュン・ジャティB石炭火力発電所1・2号機向けに蒸気タービン、発電機、主変圧器および関連機器を納入しており、同発電所の拡張プロジェクトとして3・4号機向けにも同設備を納入している。1・2号機は2006年に、3・4号機はそれぞれ2011年と2012年に運転を開始しており、現在に至るまで全号機が安定して稼働を続けている。今回、既設の発電設備の運転実績や東芝の技術力が評価され、5・6号機において、より高効率かつ環境負荷の低い超々臨界圧方式の発電設備の受注に至った。

インドネシアでは、経済成長による電力需要の拡大から、政府主導で35,000MWを目標とする新規発電所の建設計画(注2)が立てられている。その56%が石炭火力発電によりまかなわれる予定で、今回の再拡張プロジェクトはその中核案件に位置付けられている。東芝はインドネシアにおいて、同発電所のほか、ロンタール石炭火力発電所やチレボン石炭火力発電所、サルーラ地熱発電所など、火力発電所・地熱発電所向けに多くの蒸気タービンおよび発電機の受注実績がある。

東芝は今後も、インドネシアにおいて、同国の安定的な電力供給に貢献していくとともに、高効率な発電設備をグローバルに展開していく。

注1 蒸気温度が593℃以上で、蒸気圧力が240barを超える方式。
注2 35GW発電所建設計画

<受注概要>
・プロジェクト名:タンジュン・ジャティB石炭火力発電所再拡張プロジェクト
・所在地:インドネシア共和国ジャワ島中部ジャパラ県
・受注設備:1,000MW蒸気タービンおよび発電機2セット

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