三井造船は4月11日、インドネシア共和国タンジュン・ジャティB石炭火力発電所5・6号機拡張事業の土木・建築工事をこのほど受注、3月31日より着工したと発表した。
同事業は、インドネシア、ジャワ島中部に位置する総発電容量2,640 MWのタンジュン・ジャティB石炭火力発電所(1~4号機)の隣接地に、住友商事、関西電力、PT United Tractors Tbkが共同で1,000MW×2系列の発電所を新たに開発するもので、既設発電所ではインドネシアの電力需要が集中するジャワバリ系統の約11%の電力を供給している。
同プロジェクトにおいて三井造船は、2,000MWの石炭火力発電所建設工事に付帯する海上土木工事(石炭荷揚げ用桟橋・冷却用循環水取水設備など)、陸上土木工事(ボイラー基礎・タービン架台・各種機器基礎・コンクリート製貯水槽など)、建築工事(タービン建屋・中央制御室建屋・各種電気室など)ならびに、煙突工事(250mクラスコンクリート製外筒)などを担当し、2021年末の完工を目指す。
三井造船の海外土木・建築工事は、タンジュン・ジャティB石炭火力発電所(1~4号機)土木・建築工事のほか、インドネシアの各種桟橋、鉄道駅舎、工場建設、水理研究所などの建設を中心として、香港の青馬大橋、シンガポールのコンテナ・ターミナル、グアム島・ロタ島のディーゼル発電所、スリランカのバージ発電設備など、30数年間にわたる実績と経験がある。
今後も、東南アジア地区の慢性的な電力不足は長期的に継続し、インフラ整備も必要不可欠と見込まれており、当社は、同地区での知見と設計・施工に関する実績を活かし、積極的なインフラ整備が包括的な経済成長に貢献すると信じ事業展開を図っていく。