マルハニチロは4月7日、建設を進めてきた「新石巻工場」が完成、4月から稼働を開始したと発表した。
旧「石巻工場」は2011年東日本大震災以来、大幅に規模を縮小して操業を継続してきたが、国の復興計画によるスーパー堤防計画地にあり、事業継続が困難となったことから、同じ石巻市内に、当社グループ冷凍食品事業の基幹工場となる最新鋭の新たな工場を設立した。
新工場の稼働により、同社グループが成長分野と位置付ける冷凍食品事業における生産・供給体制をいっそう強化することで、グループ全体での最適生産体制をめざして生産効率向上を図り、事業のさらなる拡大を図っていく。また、安全・安心な製品を引き続き顧客に届けることをめざすとともに、地域自治体や近隣企業の皆さまとの連携のもと、東北エリアの発展と安定雇用の促進に微力ながら尽力していく。
<新石巻工場の概要>
名称:マルハニチロ(株)新石巻工場
所在地:〒987-1221 宮城県石巻市須江字畳石前1-6
敷地面積:50,007㎡(15,153坪)
建物面積:9,173㎡( 2,775坪) 延床面積 :10,785㎡( 3,268坪)
構造・規模:鉄骨・地上二階(一部)
着工:2016年4月
稼働開始:2017年4月1日
生産品目:調理冷凍食品 他
年間生産能力:最大6,600トン
従業員数:230人
<主な生産品(当初予定)>
・「おいしいおかず 揚げたて食感 サクッと海老天ぷら」(家庭用冷凍食品/新商品)
・「おいしいおかず 揚げたて食感 サクッといか天ぷら」(家庭用冷凍食品/新商品)
・「Ocean Blue 白身&タルタルソース」(家庭用冷凍食品)
・「Ocean Blue いか天ぷら」(家庭用冷凍食品)
<新石巻工場の特徴>
生産性向上
・従業員の作業軽減と生産性向上を図り、無人搬送車やロボット等の省人化設備を導入した。(従業員一人当たり生産性:旧石巻工場の1.5倍)
省エネルギー・環境対応
・廃熱回収システムを導入するとともに、工場全体でLED照明の採用およびエネルギー使用状況をライン毎に「見える化システム」を採用して、エネルギーを効率的に運用する。
・負荷変動に柔軟に対応して圧力を制御する省エネルギー型の自然冷媒(NH3-CO2)冷凍設備(電力消費量従来機比20%減)を導入した。
品質管理およびフードディフェンス
・自動認識技術(ICタグ、バーコード)を活用した新生産管理システムを2017年度中に導入し、トレーサビリティー、賞味期限管理、配合ミス防止、作業手順逸脱防止とともにIT機器を用いて工程、品質の管理のデータを自動記録し、ヒューマンエラーを未然に防止する。
・IDタグによる入退出管理、入場制限等のフードディフェンスに対応する。
・「ISO9001」「ISO22000」認証は旧「石巻工場」を継続。「FSSC22000」(食品安全管理システム)認証については2017年度中の取得をめざす。
以上