国際協力機構(JICA)、ミャンマー向け無償資金贈与契約の締結

■国営メディアの放送機材拡充、高品質・多様な番組づくりに貢献

   国際協力機構(JICA)は、3月29日、ミャンマー連邦共和国の首都ネピドーにて、同国政府との間で、「ミャンマーラジオテレビ局放送機材拡充計画」を対象として22億6,300万円を限度とする無償資金協力の贈与契約(Grant Agreement: G/A)を締結したと発表した。

本事業は、ヤンゴン及びネピドーにおいて、ミャンマーラジオテレビ局(MRTV)の放送機材を拡充することにより、MRTVの放送能力及び放送番組製作能力の向上を図り、もって民主化の推進を含む経済社会を支える人材の能力向上に寄与するもの。

国営メディアの一つであるMRTVは、1939年にラジオ放送を開始、1980年代に日本の協力によってヤンゴンのスタジオセンター(現在のヤンゴン支局)の建設と番組制作機材の整備を行い、本格的にテレビ放送を開始した。

当時整備された機材は既に老朽化しており、現在は東南アジア競技大会(SEAゲーム、2013年)に際し整備された機材が使用されている。大部分が屋外収録を主目的としているため、スタジオ内での番組制作は非常に困難な状況。MRTVが、チャンネル数や自主制作番組を増やし、民主化推進、教育・啓発といった役割を果たす上では、機材の更新・拡充が重要課題となっている。

本事業により、制作番組数が1週間に約110番組の増加、放送時間も1週間に約110時間の増加が見込まれるほか、テロップを挿入したトークショーやバーチャル映像システムを活用した番組等、高品質で多様な番組を視聴者に提供することが可能になる。また、技術協力「MRTV能力強化プロジェクト」により、番組制作に必要なMRTV職員の知識・技術の向上も併せて支援していく。

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