昭和電工(東京都港区)は2月14日、子会社の昭和アルミニウム缶(東京都品川区)が、ベトナムでの事業拡大を図るため、ベトナム中部のクアンナム省に同国で2番目となる生産拠点を新設すると発表した。
同社は、ハノイ市近郊(バクニン省)のアルミニウム製缶メーカー ハナキャン・ジョイント・ストック・カンパニー(以下:ハナキャン社)を2014年5月に子会社化し、ハナキャン社が所在する北部を中心に、同国での販売を順調に拡大。2016年後半以降、高稼働が続いていることから、生産能力の増強を検討していた。
今回拠点を新設するクアンナム省は、中部最大の都市であるダナン市に隣接し、インフラ整備や企業誘致等の積極的な経済政策を背景に、国内外の飲料メーカーの進出が相次いでいる。中部地域はすでに一部の顧客への出荷が始まっていることや、今後飲料用アルミ缶の高い成長が見込めることから、進出を決定した。
新工場には年産能力7億缶の缶体の生産設備を1ライン設置する。また、缶体ラインの増強に合わせ、ハノイ市近郊の現工場内に缶蓋の生産設備を1ライン新設する。これらの増強により、ハナキャン社の缶体・缶蓋の生産体制は2018年10月までに年産20億缶となる予定。投資額は併せて約50億円を見込む。