日産化学工業は1月28日、韓国で半導体材料の生産能力を3割引き上げる。約30億円を投じて韓国子会社の敷地内に第2工場を建設し、半導体向けの反射防止材の製造装置を数ライン導入する。新工場の延べ床面積は2,600㎡。2018年1月の稼働開始を予定する。韓国の主要顧客が半導体を増産することを受け、供給体制を整える。
日産化学は韓国子会社のNCK(京畿道)の敷地内で工場を新設し、半導体の回路形成工程で使う反射防止材を増産する。半導体ウエハーの表面に塗布して使用する。配線を焼き付けるために照射する紫外線が、ウエハー上で乱反射するのを防ぐことができるため、正確で微細な配線を描くことができる。
日産化学はアジア地域で半導体向け反射防止材の市場シェアの7割を占めている。韓国で製造する反射防止材は、全量を韓国の大手半導体メーカーに供給している。増産により韓国での半導体の需要を取り込み、半導体材料の売り上げを18年度までに15年度比で3割増やす考え。