三菱重工サーマルシステムズ、部品製造の第3工場および電装工場を新設

■タイ合弁MACO社のエアコン生産体制を増強

 

三菱重工グループの三菱重工サーマルシステムズ株式会社(社長:楠本 馨、本社:東京都港区)は1月24日、タイの合弁企業で家庭用および業務用エアコンの生産・販売を手掛けるMitsubishi Heavy Industries-Mahajak Air Conditioners Co., Ltd.(略称:MACO社)の生産体制を増強すると発表した。世界的な快適空調に対するニーズの高まりと、アジアを中心とする家庭用・業務用エアコンの堅調な需要増加と市場ニーズに、柔軟に対応していくのが狙い。組み立て・部品製造を行う第1・第2工場の設備を拡充するとともに、第3工場と電装工場を新設して、それぞれ2018年初めに操業を開始するもので、2020年度には生産個数を2015年度比30%増の270万個まで増やす計画。

 

MACO社は1988年、現地企業のマハジャック社(Mahajak Industry Co., Ltd.)と設立した。バンコク郊外のラッカバン(LadKrabang)工業団地に、第1工場と第2工場を構え、家庭用・業務用エアコンの部品製造および組み立てを行っている。

 

新設する2工場のうち、第3工場では、家庭用・業務用エアコンの樹脂および板金部品の製造を手掛ける。また、電装工場ではエアコンの基幹部品である電装基板などの実装を行う。既存工場の設備拡充を含めた総投資額は約30億円で、着工は2017年度前半の予定。

 

今回の増産投資により、MACO社の生産能力の増強と並行して、設備や工法の変更、組み立ての同期化など通じて生産効率を向上。コスト競争力の強化および仕掛かり・製品在庫のミニマム化をはかっていく。

 

空調機事業は、国内市場の成熟化と海外市場におけるメーカー企業の増加などを受けて競争が激化する半面、世界的な快適空調ニーズの高まりにより、今後とも伸びが期待できる。三菱重工サーマルシステムズは、MACO社の生産基盤を有効活用することで一層効率的なグローバル事業展開を推進していく。

 

 

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