・高度な浮選回路を構築、受注総額は約7,000万ユーロ
メッツォ(Metso) :2025年12月22日
受注総額は約7,000万ユーロ(約129億円、184円換算)。このうち約4,000万ユーロ(約74億円とはメッツォの鉱物部門(ミネラルズ・セグメント)の2025年第3四半期の受注として計上され、残る約3,000万ユーロ(約55億円)は第4四半期の受注に計上される。
■浮選回路に最新技術を採用
今回の供給には、レコ・ディク鉱山の選鉱回路向けに、メッツォの最新浮選技術を組み合わせたフルターンキーの浮選フローシートが含まれる。回路には、タンクセル(TankCell®)とコンコルドセル(Concorde Cell™)の両技術を統合。
粗選および清掃スカベンジャ工程にはタンクセルの機械式浮選機を採用し、超微粒子の精選および再精選工程には、高強度の強制送気式空気圧浮選機であるコンコルドセルを配置する構成とした。
メッツォのアンッティ・リンネ(Antti Rinne)浮選担当バイスプレジデントは、
「粗選回路では実績のある大型タンクセルを基盤技術とし、精選回路ではコンコルドセルを組み合わせることで、設備投資額と運転コストを抑えつつ、冶金効率を高めることができる。低品位で高処理量が求められるレコ・ディクのような浮選回路において、リスクが低く効果の高いアプローチだ」
とコメントしている。
■HIGミルとの統合で高効率を実現
コンコルドセルは、2024年に同プロジェクト向けに受注済みのHIGミル(HIGmill™)再粉砕ミルと連携して運転される。これは、HIGミルとコンコルドセルを完全に統合した初期事例の一つであり、微細で複雑な鉱石を処理する際に、高い回収率と省エネルギー性を両立する再粉砕・浮選フローシートを実現する。
■メッツォの概要
メッツォは、骨材、鉱物処理、金属精錬分野において、持続可能な技術とエンドツーエンドのソリューション、サービスを提供するグローバル企業。エネルギーおよび水使用効率の改善、生産性向上、環境リスク低減を通じて顧客価値の最大化を図っている。
本社はフィンランド・エスポー。2024年末時点で約50カ国に約1万7,000人の従業員を擁し、2024年の売上高は約49億ユーロ。ナスダック・ヘルシンキに上場している。