フジ日本(東京都中央区)は12 月 18 日、機能性素材事業の主力製品であるイヌリンの安定供給体制を強化するため、タイの製造拠点であるフジ・ニホン・タイ・イヌリン(Fuji Nihon Thai Inulin Co., Ltd.)において工場増設を伴う設備投資を実施すると発表した。建屋の拡張や製造設備、タンク類、関連システムを増設し、製造能力を現行比約1.5倍に引き上げる計画。
同社によると、イヌリンの販売数量は国内外で年々増加しており、特に海外市場では大手ユーザー向けの納入が好調に推移している。こうした需要拡大を背景に、成長が見込まれるグローバル市場を見据えた供給体制の強化が急務と判断し、今回の工場増設を決定した。
設備投資の完了後は、年間製造能力が現在の6,500トンから約9,700トンへと拡大する見通し。稼働開始は2027年7月を予定している。今後は営業力の強化による販路拡大に加え、イヌリンが有する多様な機能性表示やヘルスクレームを活用し、機能性素材事業全体の収益拡大を図る方針だ。
なお、本件が当期業績に与える影響は軽微としており、今後開示すべき事項が生じた場合は速やかに公表するとしている。
<プロジェクト概要>
投資先:Fuji Nihon Thai Inulin Co., Ltd.
所在地:タイ・ラチャブリー県バンポン郡
投資内容:建屋拡張、製造設備・タンク類・システムの増設
投資目的:機能性素材「イヌリン」の需要拡大に対応した供給体制の強化
製造能力:6,500トン → 約9,700トン
稼働開始:2027年7月(予定)