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ジョンディア、建設テック企業テナ(Tenna)を買収へ

・混合フリート管理・資産追跡分野を強化、2026年2月完了予定

ディア社(Deere & Company):2025年12月22日

ジョンディア(John Deere)を展開するディア社(Deere & Company)は12月22日、建設テクノロジー企業テナ(Tenna)を買収することで合意したと発表した。テナは建設・エンジニアリング分野に強みを持つ投資会社コンティ・グループ(The Conti Group)の傘下企業。本件は規制当局の承認を前提としており、2026年2月の完了を見込む。

テナは米ペンシルベニア州ニューホープを拠点とし、建設現場向けの統合型テクノロジープラットフォームを提供している。混合フリート(メーカーを問わない車両・機械群)を対象に、稼働状況や資産位置、保守・整備ニーズなどをほぼリアルタイムで可視化。施工現場から整備工場、オフィスまでを横断的につなぎ、作業計画や現場調整の最適化、生産性向上とコスト削減を支援する。

今回の買収後も、テナは独立した事業体として「テナ(Tenna)」の商号で事業を継続。建設顧客への直接販売を維持しつつ、混合フリートに特化した顧客中心のビジネスモデルを軸に、事業規模の拡大と成長を図る方針。

ジョンディアは農業機械を中核に、建設、林業、芝管理、パワーシステムなど幅広い分野でデジタル化・自動化を進めてきた。今回のテナ買収により、建設分野におけるデータ活用とフリート管理ソリューションを強化し、顧客の施工現場全体を俯瞰した運用最適化提案につなげる狙いがある。

テナは100年以上にわたる建設業界での知見を背景に、単なる位置情報追跡にとどまらない包括的なフリート運用管理を特徴としている。ジョンディアは、こうしたテナの技術と顧客基盤を取り込むことで、建設機械のライフサイクル全体を支えるデジタルサービスの拡充を加速させる考えだ。

■会社概要

・ディア社(Deere & Company)
米国イリノイ州モリーンに本社を置く総合機械メーカー。1837年に鋼製プラウの開発から事業を開始し、約200年にわたり農業機械分野を中核に成長してきた。現在は農業、建設、林業、芝管理、パワーシステムなど幅広い分野で事業を展開。近年はデジタル技術やデータ活用を重視し、機械の自動化・高度化とサービス型ビジネスの強化を進めている。

・コンティ・グループ(The Conti Group)
1世紀以上の歴史を持つ米国の非公開持株会社。建設、エンジニアリング、テクノロジー分野における深い業界知見を背景に、事業運営や成長投資、起業家支援を手掛けてきた。近年は再生可能エネルギー、不動産、新技術分野などにも投資領域を広げている。

・テナ(Tenna)
米ペンシルベニア州ニューホープを拠点とする建設テクノロジー企業。建設機械や車両をメーカー横断で管理する混合フリート向けの統合型プラットフォームを提供する。位置情報や稼働データの可視化に加え、保守・整備管理、業務フロー最適化までを網羅し、施工現場・整備拠点・オフィスをつなぐソリューションを展開。長年の建設業界の知見を生かし、施工業者の生産性向上とコスト削減を支援している。

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