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サン・ハイドロリクス、超小型で高出力の「0シリーズ」カウンターバランスバルブを投入

ヘリオス・テクノロジーズ(Helios Technologies) :2025年12月16日

ヘリオス・テクノロジーズ傘下のサン・ハイドロリクス(Sun Hydraulics)は12月16日、設置スペースを最小限に抑えつつ高い負荷保持性能を実現した新型「0シリーズ」カウンターバランスバルブを発売した。モデルコードは「CAZA」「CBZA」の2機種で、モバイル機械など高性能な動作制御が求められる用途を想定する。

サン・ハイドロリクスは、モーションコントロール分野で高度に設計された油圧カートリッジバルブを展開しており、今回の新製品では従来品質を維持しながら、さらなる小型化と高性能化を図った。最大設定圧力は6000psi(420bar)、流量容量は7.5gpm(30L/分)とし、厳しい使用環境下でも安定した負荷保持と耐久性を確保している。

リック・マーティッチ社長(Rick Martich)は、「新0シリーズは、高性能モーションコントロール向けに設計され、限られたスペースでも妥協のない品質を提供する」とコメントした。

新バルブはパイロットアシスト付きのカウンターバランスバルブで、方向切換弁側(ポート2)から負荷側(ポート1)への自由流を確保するとともに、直動式のパイロットアシストリリーフバルブにより、ポート1からポート2への流量を制御する。ポート3のパイロット圧によって有効リリーフ設定圧を低減し、応答性の高い精密な制御を可能にする。

両モデルはサン・ハイドロリクスのT-163Aキャビティに対応するが、CAZAは大気開放型スプリングチャンバーを採用し、ポート2側に常時高い、または変動する背圧がかかる用途にも対応できる点が特長だ。想定用途としては、高所作業車、ブームトラック、各種負荷保持用途などが挙げられる。

今回の0シリーズ投入により、サン・ハイドロリクスはカウンターバランスバルブ製品群をさらに強化し、過酷な油圧環境下で求められる高精度な負荷制御と長寿命化ニーズに応えていく考えだ。

サン・ハイドロリクスは1970年創業。ねじ込み式油圧カートリッジバルブおよびマニホールドの設計・製造を手掛け、流体動力システムにおける力・速度・動作制御を支えている。
親会社のヘリオス・テクノロジーズは、建設機械、マテリアルハンドリング、農業、エネルギーなど多様な市場向けにモーションコントロールおよび電子制御技術をグローバルに展開している。

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