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クボタ、米NY市に植物工場マーケティング拠点開設

・完全閉鎖型栽培システム導入、米国市場本格参入へ

クボタは12月22日、米国ニューヨーク市ブルックリン区に人工光型植物工場の販売事業立ち上げに向けたマーケティング拠点「KUAMO(Kubota Urban Agriculture Marketing Office)」を開設したと発表した。同社が出資するプランテックス(本社・東京都江東区)が開発した完全閉鎖型植物栽培システムを導入し、現地ニーズの調査や顧客開拓を進める。

米国では西海岸が主要な野菜・果物生産地で、東海岸都市圏が大消費地となっているため、長距離輸送による鮮度低下、コスト増加、環境負荷が課題となっている。加えて西海岸では気候変動に伴う干ばつや水不足、労働力不足が深刻化しており、安定供給体制の確保が急務だ。

こうした中、年間を通じて気候に左右されず安定生産が可能な人工光型植物工場が注目を集めている。プランテックスの栽培システムは、小規模な閉鎖空間内で栽培環境を精緻に制御する独自方式により、従来方式と比べ高い品質安定性と生産性を実現している点が特徴だ。

KUAMOでは同栽培システムを活用し、テストサンプル用の作物生産環境を整備。今後、植物工場や栽培作物に関する現地ニーズ・嗜好の調査、顧客候補や事業パートナーの開拓を推進する。施設は2025年11月に設立され、プランテックス製完全閉鎖型植物栽培システムのほか、養液供給装置など運用に必要な各種機器を導入した。

クボタは本拠点を足がかりに、米国における安定的で効率的な食料生産に貢献するとともに、人工光型植物工場事業の海外展開を加速させる方針。

<KUAMO概要>
施設名称:Kubota Urban Agriculture Marketing Office
設立年月:2025年11月
所在地:米国 ニューヨーク州 ニューヨーク市 ブルックリン区
活動内容:
・米国における人工光型植物工場のマーケティング活動
・導入設備を用いた野菜のテスト生産
導入設備:
・プランテックス製 完全閉鎖型植物栽培システム
・その他養液供給装置等の栽培システムの運用に必要な機器

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