・カリフォルニア州で2026年夏稼働へ、FCバス100台超体制を支える基幹設備を供給
日機装は12月12日、連結子会社のClean Energy & Industrial Gasesグループ(CE&IGグループ)が、米国Clean Energy Fuels Corpとともに、カリフォルニア州のRiverside Transit Agency(RTA)向けに建設される液化水素ステーション向け機器を供給する契約を締結したと発表した。ステーションは2026年夏に稼働予定で、RTAの燃料電池(FC)バス導入拡大を支える基幹設備となる。
同プロジェクトは、Clean Energy社がRTA向けに最新鋭の水素ステーションを設計・建設するもので、CE&IGグループはポンプ、気化器、プライオリティパネル、ディスペンサー、制御・安全システムなどの主要機器を供給する。また、液化水素の輸送・貯蔵で課題となるボイルオフガス(BOG)の発生を抑制するため、BOG圧縮機と液化水素オフロードポンプも提供する。
RTAは40フィートクラスのFCバスを導入開始しており、今後10年間で100台以上の体制構築を目指す。24時間稼働が求められるステーションの安定運用には、液化水素処理量とBOG管理技術が不可欠で、CE&IGグループの極低温機器技術が採用された。
今回の取り組みは、同グループが今夏に発表したWestAir向けハイブリッド水素ステーション(カリフォルニア州ロングビーチ)に続くもので、液化水素供給網の高度化と低炭素エネルギーインフラの拡大を後押しする。
CE&IGグループ Fueling Solutions部門のMike Mackeyプレジデントは「当社は1998年からカリフォルニア州で公共交通向け低炭素燃料ステーションを構築してきた。液化水素量を管理できる極低温技術を有する数少ない企業の一つであり、BOG管理を通じて水素の利用可能性と経済性を高めていく」とコメントしている。
<プロジェクト概要>
案件名: Riverside Transit Agency向け液化水素ステーション建設
事業者: Clean Energy Fuels Corp
供給者: 日機装グループ(CE&IGグループ)
所在地: 米国カリフォルニア州リバーサイド
供給品目: ポンプ/気化器/プライオリティパネル/ディスペンサー/制御・安全システム/BOG圧縮機/液化水素オフロードポンプ
用途: RTAのFCバス向け水素供給
稼働予定: 2026年夏
特徴: ボイルオフガス低減設計、24時間運用対応