三菱化工機は12月10日、太陽石油が沖縄事業所で計画するSAF(持続可能な航空燃料)大規模生産設備向け水素製造装置のFEED業務を受注したと発表した。SAF事業は経済産業省の補助対象事業に採択されており、2028年度末までの設備完工、2029年度から年間20万KL規模のSAFおよびリニューアブルディーゼル供給開始を目指す。

同社の発表によると、今回のFEED(Front End Engineering Design)は、太陽石油が沖縄事業所で進める大規模SAF製造計画の中核設備となる水素製造装置について、基本設計を実施するもの。SAF製造事業は経済産業省の「脱炭素成長型経済構造移行推進対策費補助金」に採択されており、国の支援のもとで事業化が進む。
また、三菱化工機は1964年に水蒸気改質方式による国内1号機を構築して以来、水素製造装置や石油・エネルギープラントで60年以上の実績を持つ。同社は2025年度から「循環型社会推進」「クリーンエネルギー」を中心とするGX領域を新たな報告セグメントとして設定しており、今回の受注はGX事業拡大の一環となる。
今後も同社は、長年培ったエンジニアリング技術を活かし、脱炭素社会の実現に向けたプラント構築に取り組む方針。
<プロジェクト概要>
事業名:太陽石油 沖縄事業所 SAF製造設備向け水素製造装置 FEED
発注者:太陽石油株式会社
業務内容:水素製造装置のFEED(基本設計)
目的:SAF・リニューアブルディーゼル年間20万KL供給体制の構築
完工予定:2028年度末
供給開始:2029年度